「ジョセフ岡本三衛門」供養塔 伝通院

報恩講日中を週末に控え大分各家庭でのお取越しはこなされてきました。

昨日も本通りにてお取越しがありました。

帰り際に「安倍文殊院に行ってきました」と声がかかりました。私はそのお寺についてはまったく不詳。

日ごろ、仏像だの寺だのと並び立てている私ですが・・・。

 

奈良についても駆け出しの身ではあって未知の仏像に寺・・・またぞろあります。

そちらのお寺には快慶作の「かなりデカイ」渡海文殊(国宝)が脇侍4体と一所に並んでいるとのこと。

 

奈良は最近の私の趣向です。行きたいところはたくさんありますがいずれその「乗り物」(獅子)と文殊さんの威風堂々を拝したいと思ったところです。

 

さて、伝通院にはスコセッシの映画「沈黙」(原作 遠藤周作)のイエズス会宣教師「ジュゼッペ・キアラ」(ジョセフ岡本三衛門)の供養塔があります。

元このお寺の隣には無量院というお寺があって(明治以降廃寺)彼が亡くなった際にそちらに葬られたからです。

墓碑は現在調布の神学院に移されています。

 

映画のネタバレですが彼は拷問を受けたのちキリスト教を棄教し江戸に連行されて日本人の妻と日本人の名、岡本三衛門を名のります。

生涯その身は幽閉されたままで自由にはなりませんでした。

 

供養塔には法名「入専浄真信士霊」「貞享二乙丑年七月廿五日」 碑文には日本名と「神父」。シチリア王国出身ということで駐日イタリア大使の名が見えます。

 

①画像は文殊院の文殊さん。HPより。

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コメント: 2
  • #1

    小山昭治 (水曜日, 07 11月 2018 13:43)

    疑問が一つ。東大寺にも興福寺にもインドからの僧の像はありますが、お墓はどうなっているのでしょうか?今まで聞いたことがありません。インドに帰ったのでしょうか。

  • #2

    今井一光 (水曜日, 07 11月 2018 19:16)

    ありがとうございます。
    渡来僧といえば鑑真の唐招提寺を思いますが、彼の連れてきた僧やアジア系の僧など
    日本で生涯を終えた者は鑑真と一緒にそのお寺にあるようですね。
    寺を建ててもらったりする場合もあったようですが、インド系となると私も不勉強で何とも言えません。
    おそらく高僧として中国辺りで製作された仏像が伝わったことも考えられます。