ビール工場内に入ってみたい ・・・山崎合戦 明智の陣

私こと「テレビ小僧」の直近の「見たい」とスタンバイOKの番組といえば2週連続で放送されるという「今川義元」であることはどちらかブログで記していました。

番組はEテレの 「先人たちの底力 知恵泉」ですね。

昨晩そちらのHPを確認したところ、しっかり更新されていてその旨の予定が記されていました。

以前見た時は明記されていませんでしたので・・・

 

5月23日と30日午後10時00分~ 午後10時45分です。

 

「見たい、行きたい」は実現して初めて達成感があるのですが、一旦見てしまえば、あるいは行ってしまえば何のことはない、ただの「ふ~ん」で終わってしまうのは「常の事」とはいうものではあります。

それはわかっていても長期間にわたってその希望を持ち続けていると、とにかくこの目でと確認したくなるものです。

 

昨日は「歩きマニア」の方の一挙両得について記しましたが今回の「遠足」の予定に入れた私の「あさましさ」を記します。

 

色々今回の「旅の目玉」はありましたが、この「ビール工場の見学」というものは寺の旅行、いや私の企画としては皆さんの意表を衝いたのかも知れません。

 

そもそも私が酒は飲めない性分であること、それに関する一切合切のお付き合いもできない無作法者であることは皆さん殆どの方が承知だからです。

その私が何故にビール工場の見学を行程に入れたかといえば・・・

 

まぁ普通に考えれば①たまには目先が変わって面白い趣向②お酒を愛するといった檀家さんが多い(出来立てビールの試飲ができる)③ビール醸造の知識が増える・・・等々あってよろしいのかと思いますが、どれもこれも私にとってはそれらは2番目3番目の理由。

 

5月も後半にもなると「本能寺」を思い起こしますが天正十年という年は天下の情勢が一気に不安定となった季節です(新旧暦感違いますが)。

今川義元を破って我が世の春を謳歌していた織田信長のその「天下」たるや世の人は一部一向宗(真宗)門徒以外を除いては「盤石」を思わぬ人は居なかったでしょうね。

 

それが儚くも一夜の出来事(本能寺)でその彼の野望は灰燼に帰してしまったのでした。

結果的に見ればこの織田信長の大失態(凡ミス)は桶狭間の今川義元と同じといえば同じだったというワケで・・・。

要は自分が滅ぼした今川義元の轍を踏んじゃったのでした。

 

真宗門徒が「あの男もだいたいそんなこと」との思考があったというのは、

仏の教えたるや、基本は「後生の一大事」といわれているところであります。

現世において「ゆめゆめ油断あるべからず」を「本とするを常にして」「わが身生かされている」を感じながら「念仏するを喜ぶ」・・・といったスタンスですので、「仏敵信長は今は調子のにっているがいつかは滅ぶときが必ずくる」を一同それを承知して(盛者必滅)、ただその日が来るのを待ち続けていてということでしょう。

だからこそ石山本願寺は持ちこたえ続けて約11年もの間、信長と戦うことができたのです。

 

ここで11年間の籠城はいかにも長く、結果的に信長の完全なる天下統一というものを阻んだということで意義あるものとなったのでした。

それにしても「11年の籠城」とはいかにもギネスものです。

仏敵には仏罰というものが付いて回るものですからね。

 

坊主のクセに酷い放言をしますが仏罰があるからこそ、みな真摯に励むのです。

まぁそれをも踏みにじる「我が物顔」を最近見かけるようになりましたがその最期というものをつい想像してしまいますね。

「仏罰」「仏罰」です。

それを鏡としてわが身を顧みることができれば、まぁ「それでいいのだ」なのですが。

 

さてビール工場の件、こちらはひとえに明智光秀の山崎の戦いでの本陣推定地であるということ。

そちらで記したブログ画像の⑦の左側の藪がサントリービール京都工場の敷地になりますが、さすがに藪とはいえこちらのフェンスを越えて立ち入れば、しょっ引かれることは必定。

 

ということで、このビール工場に正当な理由で進入できる術が「ビール工場見学」だったのです。

結論としては南側の男山(石清水八幡宮)と天王山の間の、西国街道の状況とそ雰囲気を望むことができるかも・・・との僅かな期待は空しく消えましたが。

 

工場内を案内に沿って歩く箇所はありますが、ちょうどあの藪前を通過することができます。

「堺野一号墳」(御坊塚)が推定地ですが、その名の通り、古墳丘状の雰囲気がよくわかります。食品工場らしく綺麗に整備されていて、少々の段丘が見られましたが後世の整備のモノなのでしょうね。勿論工場内にはそれと報せる標識の一切はありませんが、到着チェックイン後のミニオリエンテーリングの広間の窓の外には古墳石室?を思わせるものがさりげなく。

 

もともとこちらの工場は古墳群址にあると聞いていましたので、その情報を裏付けるものと解説そっちのけで窓の外ばかり注目していました。

 

工場内は広いので帰りはバスで一周して元の位置に戻りますが、これもサービスといえども管理の一環でしょう。

バラバラになって適当なところを歩き回られたらたまったものではありませんからね。

 

「凄いものだ」と感動したのは、工場3階?に上がるエスカレーターが車椅子対応可能のモノだということ。

車椅子と補助者を除いて他の人が上りきるのを待って通常バージョンからスイッチを切り替える必要があるため、時間はかかりますが私は初めて体験させていただきました。

仕組みはよくわかりませんが、ステップが1枚分?余分に広がって車椅子一台が載れるスペースができて、なおかつ車椅子の転落防止のガードが下から出ています。

 

そしてやはり試飲タイムは盛り上がります。

3杯3種類、時間にして約15分程度のおたのしみですが、権利を行使しない人の分を入れて「4杯飲んだ」方もいましたがさすがに一般人に3杯はキツイとのことでした。

「御試飲ですから、お残しいただいて結構です」ということでしたが・・・

 

私はアップルジュースをいただきました。

それはそれはインストラクターのお姉さんと写真に納まるのも悪くはないこととは思いましたが、私はジュースのノリでネタとはいえそれを所望して席を回り込むという行動には違和感をおぼえましたのでその暴挙は謹みました。

寺の旅行でビール工場に出向く方の違和感の御指摘を受けそうですが・・・どちらにしろ後ろ指を指されるのは慣れています。

 

工場見学には事前予約が必要(3月の段階で予約)ですが無料となっています。ただしおつまみがおいしかったことと、折角だからと売店で土産を買えば結構な額になっていました。

ビール通の方が、工場で買う出来立てのビールほどうまいものはないと豪語しておりました。私にはまったくわかりませんが。