先般、御門徒さんで自宅兼店舗の建設会社の瑕疵によって現状「崩壊のリスク」をも味わっているというI氏より「お寺近くで平屋の物件」を探しているとの件・・・を記しましたが、それには内心「あの家があるにはあるな・・・」と奥方と話したことがありました。
その所有者S氏も拙寺御門徒さんということ(今は県内でも都市部在住で空き家に)、また2階建てで上階が無駄になることからその件は私の心の内にしまっていました。
ところがどちらかでその不動産の情報を耳にされたようでI氏は私に所有者の連絡先について問い合わせてきました。
当然に先方承諾を得てからお伝えしたわけですが、その話の内容は「負動産賃貸について」とだけ触れておきました。
すると直接交渉の際I氏はS氏から「賃貸ではなく売却したい」旨を伝えられ、以下不動産屋にまかせてあるので交渉はそちらへ・・・ということになったそうです。
すると昨日、I氏より「申し訳ないがお断りした」と連絡がありました。
詳細はわかりませんが、私は「不動産屋にまかせてある」という談からこの話は無理かも・・・と踏んでいました。
何故ならば金銭的な折り合いがつかないということですね。
相良の不動産屋ならばまだしも遠隔都市部のそれでは感覚的にこの辺りの土地取引の現状が伝わってこないということです。そもそも不動産屋に依頼した段階で限りなく成約はできないだろうと思ったのでした。
彼らは当然に高額取引を目論みます。仲介手数料を商いにしていますから当然でしょう。
彼らに任せれば不特定多数の人たちにそれを提示することができその告知ネットワークに関してはある程度の効果はあるのでしょうが「負動産」と呼ばれるようになった当地の土地建物の処分はとても難しいことです。
売主のそれに順応した感覚も必要ですが不動産=財産という時代を過ごした人にはなかなかその理解が難しいものです。
相良の街区を歩けばそこいらじゅうに「処分したい」主張の看板を見ることができましょう。
どちらかで手を打てないと永遠に固定資産税の徴収が続きますからみなさん必死なのです。
よって今「タダでもいらない」というのが相良人共通の台詞となってしまいました。買い手を探すのは至難の業。
私は、その断念の報に、「気にすることはないです」とそれ以上の関与、意見や自分ならこうする・・・的な方策の少々も告げることはなく電話を切りました。
まぁどちらも拙寺ご門徒さんということもありますが金額が張りそうな取引が推測できますので、何らの禍根も残したくないというところが本音。
出しゃばったことをして、どちらか傷つくようなことがあれば一大事ですからね。
最近は警察の「民事不介入」について新たに耳にしました。
その度合いにもよりますが、それはあたりまえと言ったらあたりまえのことかも。
特に最近のストーカー事案など「実際のところはどうなっているか」など当人同士のことなどは深く掴みにくいですからね。
「惚れた腫れたは当座のうち」とも言いますしどちらかの訴えがあったとしても、まぁ「勝手にしてくれ」と思うところは理解できますね。
まぁ最近は人心短絡、やたらと刃傷事件が続発していますが・・・
わからないのは人の心。
扨、画像は金沢城辰巳櫓から見た兼六園や石川県立歴史博物館
直下にはいもり堀が。
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