きぬむすめ 菊川井成山 「稲が成る」でも通じるか

昨日も午前中は法事。行僧原の墓地へお参りでした。

散会の際、故人の縁者から「新米ができたのでどうぞ」と。

嬉しくて思わず笑顔が。

そのお孫さんが一念発起、突然「田圃をやる」ということでその耕作チャレンジ。

住居地近くの後継者不在の休耕田を借り上げて稲作を行うというものです。奇特なことです。

ところが、近隣の農家たちで「そんないい話があるものか」という具合に我も我もとその耕作依頼が舞い込んだとのこと。

 

この時代、農家・農地離れは深刻。

子供たちは農家を継承するよりも一般企業に就業したり公務員として働くという堅実を選択する傾向、まずは実家から離れての都会にて住まうことになります。

親たちは懸命に稼業を守ろうとするも老化にはかなうはずもなく、引退。子供たちには農家の苦労を背負わせたくないということで結果耕作地が荒れ放題となるのでした。

当地では茶業農家の衰退も同様ですが、その方は「稲作こそ」とそれに魅力を感じたということでしょうね。

農家の仕事は厳しいことばかりでしょうが、日本の食の根幹である米の耕作に注目したところ、案外悪い選択ではなかったのでは。

しかしながらその方は農協から約3000万円の借入金をしての起業といいます。

農家と言っても機械化は必然、初期投資は半端なものではなかったのでした。

そして今回、「認定が下りて」初めての収穫があったといいます。

リスクの分散でしょう一般的な「コシヒカリ」と「きぬむすめ」という品種を手掛けたとのことで、その「きぬむすめ」の精米が一昨日済んで、早速にご提供いただいたのでした。

 

勿論、昨晩の食卓に上がりました。

その品種を戴くのは始めてのことでしたが、上等な品の食感でとても美味しい・・・。そもそも新米を食するという機会はあまり無し。

今年の米の出来が悪いといわれる中、「85点をもらった」といいます。「90点はそうはもらえない」という世界のようですから新人さんの新米、凄いことです。

 

扨、法要帰宅後は奥方と境内の草むしりの続き。良きお天気に恵まれました。

ひと段落したのが2時前で「昼食どうする・・・」となりましたが奥方が買い物があるということで菊川方面に。

そちら西方~成瀬藤蔵正義が三河で刃傷事件を起こしたのち家族を連れて出奔、滞留した地~のうどん屋で昼食をとったことから、その裏手の井成山へ。

奥方は草むしりでへろへろになったと言い、駐車場で待機でしたが私は独りでのんびりと。

 

この山は井成社なる鳥居が建っています。

昨日はその新米つながりなのか「稲」という文字をやたらと目にする一日でした。

前述お米農家の代表の名に「稲」の文字がありましたが余談ですがその名に「稲」があることからの心機一転、一念発起となったのか・・・などとも思ったところ。

 

そしてその「井成」、勿論「水」に関わる功労からの庶民の報謝ということがわかりますが私は「稲成」が訛って伝承されたのでは・・・などとも考えたところでした。

今川氏配下の三浦氏というと私は一に小原鎮実系三浦

二に三浦雅楽之助など思いますが。同系なのでしょうね。

 

案外と景色が良くて、城塞としてあっても不思議はないような地形です(場所はこちら)。