やったことやらなかったこと 依頼された境内雑務

首都圏が梅雨入り宣言のない不思議。

「宣言」の類はこの1年かなりいい加減、恣意的だということがわかりましたので、どうでもイイところですが。

東海地区は早々の梅雨入りでウンザリさせられていたわけですが来週の予報は今のところ晴ればかり、台風崩れの低気圧さえなければ日曜も晴れだったのに・・・発達せず温帯低気圧になったというだけでもヨシといたしましょう。

 

このコロナで「変わった」と思う事はたくさんありますが、今奥方と「そういえば・・・」と思うことと言えば食料調達の為に数か月おき程度に拙寺に訪れるあの人のこと。

この1年以上、ちょうどコロナの流行り出した頃、2019年の年末以来ピタリと来なくなくなりました。

 

コロナ禍に乞食の道は相当辛辣なことと想像しますね。

マスクの装着は無いでしょうし、たとえマスクを装着していたとしてもどの家でも来訪者となれば警戒に拍車がかかっていますから門前払いのケースも多かったのでは・・・

 

とすると路上で野垂れ死に・・・とも思うのですが、私どもとしては本当にあの方が生活困窮から乞食の道を歩んでいたかどうか少々疑問を感じています。

以前のブログでも記しましたが、明らかに私よりも上等の品を着こんでいましたので、趣味でやっている乞食道という説もあります。

父の弟はやはり趣味でニューヨークの地下鉄で空き缶を置いて乞食道にチャレンジしていましたから。

案外その道「1度やったらやめられない」と言いますからね。
満足いったか叔父はその後ブラジルへ。サンパウロ別院に入っていました。

 

よって今はその「業」いや「行」?に不向きであると自宅でのんびり悠々自適・・・などもありうるかと。

 

「食べ物」の所望に関しては来訪時間さえ、まともであれば(その方は早朝と夜間などお構いなしでした)何とか対応は可能です。

しかし今般あった「それをください」の件には閉口させられました。

どこで嗅ぎつけたのか知りませんが、自転車でやってきたその人(既知だが檀家さんではなし)は会館の撤去の件で玄関の脇にある軒の支柱が欲しいというものでした。

そして事前に私が外に出していた木材を指を差して「これもちょうだい・・・」と。

 

私は工事着工日の朝一に来て「親方に聞いて」と話すも「今から鋸を持ってきて切りたい」と言い出しましたので「バカ言ってるんじゃない」と出直すよう言い放ちました。

軒の柱を取り外して、それに気づかない作業員が軒ごと落下することも考えられます。

その件、私が責を負うことになりますし非常識このうえありません。

 

すると翌日の作業開始後の真っ最中にも境内作業中の私のところにやってきて、またしてもそれを貰えるように言ってくれ・・・とのこと。

ノーヘルメットの人間が重機がバリバリと動いて解体しまくっているところに入り込み作業をストップさせその意味不明な作業を指示することなど「私にはできない」と断りました。

現場作業員からすればそれほど迷惑な事はありませんからね。

「だからこそ作業前に来てご自身の口で言ったらいい」と再度言い放ちました。

 

するとその人の知り合いだったのかある檀家さんがやって来て「あの人の言う通りしてやって」と。

「何それ・・・」と思いつつ呆れながら、冗談は勘弁して欲しい

①既に私の手から離れていること②作業をストップさせることはできないのでその件はご自身で交渉してください、と。

またしてもクサクサさせられました。

私には私の仕事がありましたからね。

 

昨日その人T氏が鼻歌交じりで作業中の私の後ろを自転車で通って行きましたが、会釈すらなし。

散々あれちょうだい、これちょうだいとお寺に通って来て実際に板っ切れを持ち戻っているのに。

私は「シカトかよ・・・」とその人の品位を改めて知らされました。礼を知らぬ人には今後非礼であたりたくなりますね。

ただしそれでは器が小さい・・・か。

 

ちなみに彼が所望していた材木2本をゲットできたかは不明です。

④の→の材が欲しいと言われましたがアレを取れば軒は落ちますからね。とにかく頭の中の具合を疑いたくなりましたよ。

要は「普通はやらない」(尾身氏の今の五輪感)というヤツ。

そのレベル(軒を残して柱を取り去る)のお頭なのか、ガースーは・・・。そっちもつい思い出しました。

 

さて、私が「やるべき仕事」とここのところ着手していたのは南側墓地の段差の対応。

「撤去工事中は南側墓地からどうぞ」と回文していたわけでしたが、先日のお参りの方にご指摘要望を受けたのでした。

年のせいでこの段差はかなり怖いので一つ台を置いてもらえないかとの打診です。

 

それはもっともな内容です。

私は当初は「このくらいなら大丈夫だろう」ということ、安直に考えたのでしたが、年配者にはキツいということがわかりました。

その方は「ムリなら運動と割り切って」と仰って帰って行きましたが私はコレはマズイと現場を眺めながら検討。

年齢を重ねて初めて分かることなのですが、「浅はかだった」と大いに反省しこの依頼に関してはスグさま着手することにしたのです。

 

台を置くことはカンタンですが、道に出張りますのでそれはムリですからブロックを2枚取り去りさらにその隣にあったアルミ製ドアも撤去、

これは以前生垣があった名残ですが、その支柱に手を掛けていただこうという目論見。

当初、手摺の装着も考えましたが、それまでは要らないだろうと取り敢えず様子見にしました。

 

ステップを一つ設け昨日、モルタルを詰め込んで終了です。

ちなみにモルタル作業は奥方の仕事。スポンジケーキを覆う生クリームと同じということで。

 

大分ラクに上り下りできるようになったと思うのですが・・・ご指摘頂いた檀家さんの声を聞いてみたい。

改善点あれば何とかしようと思います。

 

健常のうちは何もわからない。それですね。