西方浄土の阿弥陀でなく 兜率天から来迎する弥勒

以前も記したと思いますが、当家では「42」なる組み合わせはお目出度い数字です。

他愛のないラッキーナンバーとでもいいましょうか・・・

世間様のお好きな語呂合わせでいえば最も忌避すべき数字の組み合わせのようですが。

ところがこの数列について4月2日が奥方の誕生日ですから「忌まわしい」など言ったら怒られます。

まぁ当流に縁起を担いだり方角がワルイなどの迷信はありませんし当家ではその手のことを「アホらしい」とハナから気にしないという環境で育てられていますので。

 

ここ2週間は色々あってその祝日?についてまったく失念、奥方から「そろそろ何か喰わせろ・・・」と言い出してからその「感謝の表明」がまだだったことを思い出しました。

ということで肉と寿司の宴を催しました。

昼抜きで境内作業を午前から続け3時過ぎに早い夕食となりました。

おかげで大いに食べ過ぎて以後不快。やはり「アホ」でした。

 

よる9時からはBSの「スパイの妻」を。

新聞休刊日にあって秋野氏との会話の中でその放送があるのを知りました。

しかし地上波でやればイイのにね。

 

昨日はそのNHKがどちらかのオリンピック聖火リレー会場での一幕の報道についてオカシイ・・・と指摘があったそう。

その応援の様子の中、「オリンピック反対!!」と叫ぶグループがあったそうですがその連呼の様子を無音に変えて編集したとのこと。

賛成もあれば反対もあるでしょう。

「真実を知らせたくない」という意図が見えてイヤな感じです。報道とは本当のことを伝えることなのですが、その情報に恣意が強く出ていたこと。報道の信用性について首を傾げた次第。やはり忖度なのでしょうね。政府にとって「都合の悪い事」ですからね。

 

番組の内容も日本軍が中国で行った蛮行について「知られたくない」-「知らせたい」のテーマに沿ってのもの。

タイトルの「スパイ」は台詞からのものでした。

 

尚、当流の縁日のスタンスは・・・親鸞聖人の和讃から。

「かなしきかなや 道俗の 良時吉日えらばしめ

     天神地祇を あがめつつ ト占祭祀つとめとす」

 

要は我々の場合、吉日というよりも「空腹を満たしかつ贅沢をさせていただく」口実。

私どもはト占祭祀といえば  逆に忌嫌うべきものと教わってきました。・・・「すべて阿弥陀にまかせてある」ということです。

 

さて、称名寺の続き。

その「称名」の名の件もそうですが、浄土式庭園を彷彿させる金堂の前の池庭など目前にすれば本尊は阿弥陀如来のお出迎えがあるに違いないと思うのは致し方なしですね。

宇治平等院や今回4月14日に皆さんをお連れするはずだった円成寺浄瑠璃寺の池の向こうに(岩船寺もそう)阿弥陀さんがおわしました。

 

ところがこちらのご本尊は弥勒菩薩であることは先日記した通りです。

私ども真宗門徒のスタンスからすれば「来迎」といえば、いわゆるよく言われる「お迎え」ですが・・・それは「阿弥陀如来」というのが定番です。

 

歴史を遡れば観音菩薩と勢至菩薩が脇を固める三尊形式(画像⑤)というのが良く知られたところですが、こちら称名寺には弥勒来迎図①④があります。「弥勒浄土」の発想ですね。

④は②の本尊の弥勒菩薩像を安置する須弥壇の板壁に描かれていた図。兜率天から聖衆をひきつれて弥勒 が来迎する様子です。

③は鎌倉時代に記された称名寺絵図。