誰がいいだしたか墓石のかけらの利益 森石松

小田原、今井陣場の近く元ハリス食品の工場について触れましたが当時この食品会社のスポンサーのアニメが放映されていました。社名がタイトルの冠に付いた「ちばてつや」の「ハリスの旋風」を記憶に留めている方は、もしやというかもはや「若くは無い方」ですね。

 小生の父親が「清水の舞台」の心境でテレビを購入し自宅居間の中心に鎮座させたことを覚えていますがその数年後に放映された白黒モノです。この手の漫画はその後流行った「スポーツ万能学園もの」のはしりです。

 

ちなみに東芝社製の回転式チャンネルをガチャガチャ廻して家族でその奪い合いを繰りひろげたために終いにはチャンネル端子は摩耗してクルクル回るだけの代物になりました。

 

 「ハリスの旋風」の主人公の名は「石田国松」、出身は静岡というところがミソですね。性格は札付きの乱暴者、おっちょこちょいで出しゃばりだけど憎めない、しかし最後には皆から愛されてしまうという設定でした。

 さて遠州で「国松」のイメージ、それもそのアニメ主人公と同様のキャラクターといえば「森の石松」を連想します。原作者は当然にそれを意識してのものだったでしょう。

 

 当ブログでは静岡という立地、東海道有数の難所、橋の掛からない大河と小夜中山等の峠道の間間に点在繁栄した宿場

そしてその地での賭場開帳に二足草鞋について記していますが、この「森の石松」もまたその世界の人でした。

石松も先日の鼠小僧と同様、後世の読み物や演劇等で有名になった人ですので、実在の有無は本当の所、確証は無いようです。

画像の墓碑はやはりバクチの縁起担ぎのお守りで参拝のついでに削り取られて消失し、何回か更新されていて、今では頑丈な鉄条網で囲われています。

静岡は森町山中の曹洞宗古刹、大洞院のものです(場所はここ)。

この人は「木の上」では無く騙し討ちにあってのことでした。

ヤクザ者とのこともあってか寺の「門外」に墓碑が作られたといわれますが、その石松の墓周辺にもたくさんの墓碑があって一概にその事は言えないでしょう。