元徳三年(1331)銘 重文石灯籠 伝後醍醐天皇

前日たぬきの家族とお目にかかっただけに朝の「開店準備」~と言っても閂を外して開き戸をオープンするだけです~、本堂周辺をおそるおそる見回していました。堂内の状況も彼らは勿論ネコにも侵入された気配はなく安堵しました。

これまで、ネコ突破防止の対策を重ねてきて、そのすべてに失望させられきています。もはやお手上げの感あり夜間閉鎖というカタチになったのですがひと手間ふた手間ありますがこれにて対策は終了ということにしました。

 

扨、復習します。

十三重塔(淡海公)を出て右に折れればスグにあのT字路にぶつかります。その道が旧妙楽寺、談山神社の参道でそちらを右方向に下ればあの摩尼輪塔があります。

そしてT字路を左に曲がれば談山神社の入口。

左手には私のおススメ「豆大福」の声掛けをするお店がありますが、その店の向かいに鎮座するのが元徳三(1331)の銘のある重要文化財指定の石灯籠。後醍醐天皇寄進と掲示板にありますが・・・

美的センス高く川勝政太郎氏(日本石造美術辞典)の絶賛の記述があります。

 

「灯籠は六角型。基礎側面は二区格狭間。

上部の反花は見事な複弁で、中央竿受けの円座も蓮実式にした丁重な作りである。竿は円柱で、中節の四方に蓮花文を刻出して装飾し、火袋の六面の一方は火口、背面は小蓮弁をめぐらせる円窓。残る四面には蓮座を薄肉彫し、その上の線刻の月輪内に四天王種子が薬研彫される。上区は二区横連子、下区は二区格狭間。竿に『元徳三年(1331)二月日 大工利弘』の刻字

 

店頭で声をかけまくる店員さんの目の前に立つ重文石灯籠はちょっとした柵の中にあります。

よって大きい声では言えませんがその結界を跨いで石灯籠の裏側を拝見させていただくためにお店の開店前に訪問したのでした。

こうも思いました。

店で豆大福を購入し、「ちょっと目を瞑っていて・・・」と一言断ってからというのもいいかとは思いました。

 

やはり誰にも文句を言われそうもない時間帯が一番に手っ取り早い。

そういう発想しかできないというのがお寒いというかバカなのでしょうね。鉄道写真を撮るために問題を起こす若者と同じでしょう。

そしてまた、やはり明るい陽の下が一番イイ。

 

最後の画像2つが、昨日の拙寺開店前と開店後の図。開店早々あの「黄色白」(私はそう呼んでいます)が現れました。