禁足如意山納経塔 室生寺桂昌院五輪塔の隣3基

台風一号は早々に熱帯低気圧に勢力を落とし、遠く南の海上を通り過ぎていきました。

とはいえ殆ど雨の時間が多い一日でした。

午後は会館工事の図面を新たに持参いただいて問題点の抽出。

どうやら接道義務の問題で建築確認がスンナリ通らなそう。

対応の方法はあるようですが、今のところ提案されたそれ(壁あるいは土塁のセットバック)は私としてもまったく受け入れられない件でありお手上げ状態。

ただ「何とかうまいことやってください」と言うだけでした。

扨、室生寺の七重塔は目の前10mのところで立入禁止、残念の思いをしたことを記しましたが、それ以上に残念なのは如意山の禁足の件です。

もしかして・・・こっそりとでも登れるかと思いましたが。

何とかうまいこといけば、奥方に「車で待ってて~」と別れて単独で登ることも考えましたがムリでしたね。

そもそもどちらから上っていいかわからないことと(だいたいの場所はわかりますが)、真顔でその辿る道をお寺に伺ったとしても一笑に付されるだけですからね。何故なら禁足の山ということを知っていたからです。

私の目的はその山のトップに立つ二重塔いわゆる納経塔(重要文化財指定)でした。

まぁムリな物はムリ、こちらも笑って帰路に尽きましたが、心残りであったことは確か。

 

如意山は空海が如意宝珠を埋めたと伝える山でその二重塔がその在処と伝わっています。

 

以下奈良県史より。

平安時代後期 高さ132㎝ 安山岩

「基礎は壇上積式で二区に分け、軸部は初重も二重目も長めに作り、屋根は真反りで降棟を刻み出し、軒裏は屋根勾配に応じて傾斜し軸部をはめ込む作り出しがある。

こういう各部の工作は鎌倉時代以後のものとは違い外観ものびやかである。各重の軸部は円筒形にくり抜いて、中に木製の経筒が入っていた。

昭和二十一年に塔下を調査された結果、径約3㎝の水晶の玉が発見された。これが如意宝珠ではないかといわれた。

その他に小観音像、古銭などもあった」

 

最後の画像(奈良県史)がそれです。

他は昨日の桂昌院五輪塔のお隣三基。