祐厳唱酬の仲 小島蕉園七言 胃が痛い面壁九年

 

お付き合いさせていただいている神職のN師より「ステージ4になった」と告げられました。

癌の進行状況によってその手の言葉を聞かされますがこの方のそれは腎不全ステージのこと。

透析寸前ということになるのでしょう。

私も知識がないのでただ聞いているだけでしたが今後月一で検診に行かなくてはならないことをボヤいていました。

きっと今後たくさんの投薬があるのでしょうね。

 

私の奥方は「黒ニンニク製造のプロ」を自認していますが、そのニンニクについての効能はいろいろな病状に対処できるといいますので是非にお試しあれ・・・と推挙してみました。

すると「神主はニンニクは喰わん」「絶対にムリ」とのことでした。

お寺といえば「禁葷酒入門(山)」(真宗では聞いたことがありませんが)。やはりそれはイケなそうな食べ物とは承知していましたがそれほどの勢いで拒絶されるとは思いもしませんでした。

その父上も餃子を食べた人の匂いを嗅いただけで怒るほどだったそう。

 

私も以前はそれを口にするという機会はありませんでしたが、奥方の黒ニンニク製造趣味によって「朝の二切れ」は習慣になりました。黙っていてもそれが添えられていますからね。

何といっても「ニンニク」ではなくなってしまうような食感で敢えて形容すれば黒いグミ。

まったく別の食べ物に変身します。勿論ニンニク臭も皆無でまぁ食べ物というより薬という感覚ですね。

 

奥方はその製造のコツは「こうである」の持論があって、他人様にその出来具合の評価などを聞かれた場合、一口食したあと、かなり踏み込んだ鋭い指摘をするところを見ています。

 

その効能はいろいろあるようで各お調べいただければ。

この時期はその製造はオフシーズンに入るところで市場に出回るその素材は中国産ばかり。

青森産の特別な品種はもっとも高価で奥方は出回った頃にまとめて揃えていましたが、最近は釜の中は空いていました。

 

先日「山梨産」と銘打ったニンニクが比較的安価で店頭に並んでいたのを見た奥方がそれを数袋購入していました。

それと同じものを仕入れた方がチャレンジ。出来上がったそれを昨日持ってこられましたがなかなかの出来具合でした。

 

当地で衰退気味の茶業に代わってニンニク栽培は如何・・・などと思うところですが、茶の好む地にニンニク・・・どうだろう。

以前朝鮮人参のチャレンジについて記したことがありましたが、その件とっくに挫折して諦めていますので。

 

庶民産業の模索といえば小島蕉園ですね。

彼も庶民のために色々な提言をしていました。

その件、小島蕉園のページに記してありますが今回は拙寺住職との唱酬の件。

 

再歩前韻

呈 上人

禅房永日唱酬頻

吐盡彼膓有苦辛

向睨沈吟猶未熟

面壁九年人休言

      彝

 

「呈」の後に一字空けての「上人」は敬意の欠字。

拙寺祐厳と拙寺での七言の応酬があった様でしょうがお遊びが高尚すぎてついて行けません。囲碁や将棋の如くにこの手のお遊びに親しんでいたということです。

蕉園も相当に苦労してこの句を絞り出しているようですがそれが二行目の形容でわかります。

 

実際に彼は数年後に亡くなりますが死因は胃癌ではなかったかと言われていますのでもしかして、ほんとうに「句」が「苦」だった?

 

起、承、結で押韻。

「禅房」は禅宗の禅ではなく広義の意。静謐、三昧。

ここは真宗寺院ですからね。

「面壁九年」(めんぺきくねん)は達磨からのたとえ、忍耐強く専念、やり遂げること。

蕉園の謙遜当家九代をたてた様。