報恩講 箪笥と残り物の蛤掻き

前日の雨でロクな準備もできずに報恩講日中に。

当日の雨という災よりは数段マシですが、拙寺は寺楽市が境内で展開されますので、その準備未完は痛い。

よって当日早朝からそれら棚店の設営に奔走しました。

焼き芋屋さん準備の方は朝5時から。まだ真っ暗ですからね。

私は3時30分からスタンバイしていましたから対応できましたが。

 

何とか無事に終わることができましたが片付け後しばらく大腿部に筋肉痛があることが判明・・・拙寺の報恩講はまさに体力勝負です。

といっても膨大な物品の移動とお店のセッティングに片づけは殆どご門徒さま世話人の皆さんの手ですので文句を言ったらバチがあたります。

ありがたし。

 

異口同音に「絶対売れない」と決めつけられていた境内に持ち込んだ箪笥は引き取り手がありました。

1つはお手伝いに来られたご門徒さんの軽トラにホイという具合に積み込み、1つは翌日に取りに来られるということでしたが人手があるうちに、ということで世話人さん二人で一気に自宅まで搬送。結局無事にケリがつきました。

 

一番に処理したかったものの売れ残りは「蛤掻き」。

相良界隈では今それは漁業権のない方の使用に関して誰もが知っている禁断の代物。

しばしば、かつて通報されて「捕まっちまった」の件、よく聞く話ですが一昔前それほど厳しくない時代には普通に海岸近くの家には常備されていた物ですね。

 

よって買うだ買わないの問答、買うと言ったものの「やはりダメ」クーリングオフされるがっかりな品。

ご門徒さんで漁業権をお持ちの方を2人ほど捉まえて押し売りしましたが「既に持っているから」と断られてしまいました。

そもそもコレは手作り品で使いやすく作って愛着が備わるもの。何よりこちらは「分割できないところが難点」とのこと。

 

別段その方が指摘するには漁業権がナイ方であっても「漁協がナイ場所なら大丈夫・・・」と。

近くに市会議員さんがいらっしゃいましたが、二人で「それで捕まるのはね~」。

ホントにそういう場所が遠州灘の一部にあるそうですが、知らない人間がのこのこ出向いて場所を間違えたとすれば、高価な蛤になってしまいます。

 

※取りに来られる方 

この「蛤掻き」(大型蛤用)を差し上げます。

 

 

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コメント: 3
  • #1

    お祭り大好き (日曜日, 12 11月 2023 07:11)

    天候が不安定のなかでの「報恩講」無事斎行とお疲れさまでした。 相良海岸・波津海岸では子供の頃より手足で「ハマグリ採り」を挑みましたが、極めて捕れなかった記憶がよみがえりました。 蛤掻き(ジョレン?)を一度だけ携行して遠州灘の旧大東町海岸で「はたみ貝採り」を体験したが、期待外れでした。 無論、漁業権は無知でした。
    11日は静岡市の文化財公開の一環で、清水区柏尾を久し振りに訪れ1927年再建の当時は稀有なコンクリート製の曹洞宗光福寺(現在無住寺)の本堂内および掛仏・縄文石器などを拝観。 続いて葵区音羽町の清水寺観音堂にて仏像二十八部衆と初公開の古文書・徳川家康肖像画を拝観しました。 大永8(1528)年の「今川氏輝の新長谷寺(廃寺)あて文書」には包紙に天正元(1573)年臨済寺殿と戒名の添書があり、活躍の場が短かった氏輝の歴史に接することができた。 また、静岡市歴史博物館にも足を延ばし、本多隆成静大名誉教授の講座にて、小山評定の論争・関ケ原合戦の新説などを聴講するとともに家庭内の雑事もこなし一日中フル稼動であった。
    本12日は、牧之原市::小和田哲男静大名誉教授講演会・富士宮市:信長公黄葉まつり(安部龍太郎参加の火縄銃演武)・静岡市:清沢秋まつり(清沢神楽披露)など関心のある行事があるも家事に専念せざるを得ない。
    長文をご容赦ください。

  • #2

    お祭り大好き (日曜日, 12 11月 2023 07:15)

    拙文に記述した添書の年号は天正元(1573)年でなく、「天文元(1532)年」が正当です。

  • #3

    今井一光 (日曜日, 12 11月 2023 21:11)

    ありがとうございます。
    一昔前まで「海の幸」は「みんなのもの」という考えが主流で誰がその恩恵を得てもそれを咎める者はいなかったかと。
    時代の流れなのでしょうが、その発想は今、罪になるということですね。ちょっと不思議だな・・・と思うのが釣りによって魚を捕獲することはOKというところ。
    お目こぼしなのでしょうか。今は海に潜る事もありませんし釣りもしませんからどうでもいいのですが。
    それにしても相変わらず活発に動かれていますね。
    当方は最近弱音を吐くことが多くなってきたような。
    ダメダメですね。
    ご健勝なによりのこと。今後も各方面ご活躍くださいますよう。