おしんぼの家と墓 豊田鴛鴨 いつもありがとう

これから雨続き、無情にもそのまま梅雨入りになるかも・・・といった予報があります。

台風も進路を本州寄りに変えるかもと。

よって昨日、日曜の晴れは貴重な時間になりました。

午後から来客があったものの午前はフリーだったため、庫裏の引戸のガラス外し作業を再び。

当分その作業に注力しようと考えています。せめて居間周囲の戸だけでも。

あれだけ地震が各地で起こっているのですからもはや「尻に火」状態かも。

放ったらかしの色々たくさん抱えていますがまぁや優先順位上位のものから。

 

「雨が続く予報だから・・・」ということで「梅を一気に収穫した」とおすそわけをお持ちいただきました。

拙寺の梅も一昨日「雨」情報に尻を叩かれて奥方が脚立の上で奇声をあげながら収穫していましたので庫裏玄関は今、梅だらけ。

来客された方に「梅はいかが・・・」とその果実にまつわる作業を勧めましたがお断りさられていました。

その作業が煩わしいからではなく梅は既に収穫済みだったからだそうですが、たまたま昨日同行するはずだったその方の娘さんは収穫の際、脚立から落ちてケガをしたとのことでした。

 

この土日に梅の収穫に着手され、怪我をされるなどした方々、全国的に多かったのでは?

 

扨、昨日はもとあった墓が居所を変えられる羽目になった例を記しました(駮馬兵道塚)。

それも人の開発行為の結果でそうなったのですが、仏たちの立場からすれば改葬というキレイな語で言いもしますが彼らにとっては「安寧」を邪魔されたワケですからね。

それも開発行為を進めるうえで「邪魔」ということに他ならなかったということです。未来人の身勝手な思い。

 

その手の事でついつい気づかないところ、普段私も便利に利用しているものが高速道路。その件以前も記したことがあるかと。

無数の墳墓、遺跡等が私たちの知らないところで破壊されていることは想像ができます。

歴史的遺物の上を走っているのが高速道路と言っても過言ではないかもしれません。

高速道路というものは比較的人家を離れた山間部の麓を通過しますがそういう地は南面する墳墓の地となりますからね。

 

何かが出てきたとしても「現場判断で黙殺、工事続行」の暗黙の了解などがあるのでは・・・。

何故なら「歴史的遺物」が出現したとなれば工事はストップ、現場管轄はしかるべき部署に移って調査の段取りになるでしょうから。

よって大幅に工期は遅れてしまいますからね。

巷間に「東名高速の墓の近くは事故が多い」と言われたものですが、これは比較的新しい墓地の場合。

墓地の権利者全員にその移転許諾を得るとなれば時間と経費が掛かるためにその墓地を回避したいという気持ちはわかります。

よって道が無理に湾曲するという説。

墓地が多い→カーブが多い→事故が多いという論理ですね。

 

ところが遺跡級墳墓の場合は歴史の中に埋もれていたものですから、イキナリ工事中成り行きで出てきたとしても誰も知らないことですし権利者は不在です。敢えて言えば国でしょうかね。

文科省が口を出さなけれオールOKというところ。

 

東名高速は私が特に便利に使用している道ですが、豊田市は勿論岡崎の北に向かう場合など一旦矢作川を渡るものの豊田東インターを使用することが多いですね。

その豊田東インターを目指すには巨大な拘束道路交錯集合分散の迷路とも感じる豊田ジャンクションがあります。

東名高速と伊勢湾岸道、新東名、松平方向に向かう東海環状自動車道が集合分岐するという素人泣かせのジャンクション。

 

私も何度か寸前パニックに陥っていますし事故が多いジャンクションですね。昨年秋には発火プロパンが坂を転がって他車に引火するという信じられないような事故が起こったのもこちらでした。

 

何しろそのジャンクション自体の広さも半端ではなく、下の道を通っていても同じ風景が続いて、よそ者にはまったくわかりにくいのです。

そしてこれだけ広ければ割を食った墓たちは数多あったはずですね。

 

このジャンクション建設で移転の憂き目に合ったという「おしんぼ塚」が豊田のジャンクションの矢作川近くの「鴛鴨」(おしがも)という地にありました(場所はこちら)。

付近交差点各所にその「鴛鴨」の掲示はありますがこれもなかなか判読が難しい。

 

掲示板の通り、おしんぼなる娘の不仕合わせは親との別れの孤独そして矢作川水難によって家もろとも流され亡くなったうえ、その亡骸が埋葬された場所もジャンクション建設によって移転させられたということ。

この付近で事故が多いというのもまんざらカーブの多さだけではないのかも。

 

いやいや人々の欲望の渦巻く場所(ジャンクション)ということで自らを戒める・・・意。

墓標に記されている通り、私はお念仏を。

いつもその上の道を感謝して通させていただきます。

ありがとうございます。