行ってみなけりゃわからない 意外に広大 酒呑城①

朝一番の小雨には驚かされました。

慌てて水屋の花ガラ満載の袋を屋根の下に引き入れて空の袋を用意しましたがすぐに雨があがって参拝者が次々と。

朝方の肌寒さに耐え切れず、ストーブを点けましたが、これは残りの灯油を使い切る算段もありました。これからまだ油断はできませんが。

 

昨日、家庭菜園の草取りでマダニに咬まれた方のニュースがありました。3/6に腕のかさぶたに気づいて医療機関を受診し16日に発熱したそう。その後症状が急変し20日に亡くなったとのこと。やはり咬まれてから発症期(10日)までタイムラグがあったようです。

私も咬まれてからずっと気にしていますが、昨日で3週間の経過。残存(マダニの口)箇所の赤くなった腫れも少し小さくなったような。

まぁ、あと2週間、様子見となります。

しかしその方の症状が出て亡くなるまであまり時間が無い(4日)というのも事実。様子見している間に進行している可能性もありますね。

発症に気づいた時は既に手遅れ・・・かも。

 

扨、酒呑城址。

その城址についての評価は比較的あっさりで特に例の城郭大系の「その他の城郭」には「鈴木下野守重時在城。城址は畑となっている」とのみ。

市木城のところでも記しました通り、現在の豊田、特に松平郷を中心に三河の地には鈴木一統が派生していることを記しましたがこのスズキが龍潭寺にある鈴木重時の墓と同一かと。井伊谷三人衆の一人ですね。

ということで大系の記述から「酒呑系鈴木」の本城であったことがわかりますが、「城址は畑」の箇所、それが過去の書物たる由縁ですね。

 

先般ブログにてその大系が推定する「畑」を当地の「神田」の地名から皆福寺からその下の谷部のことを指していると見ますが、その山上にある小字「城ノ腰」への城郭探索は未調査であったのか・・・ということがだいたいわかります。

地元の方に伺いましたが以前といえば「酒呑城」などいう名は耳にしたことがないくらいだったそう。

 

あの時、山は酷い藪で道も無し、行っても無駄だろう、ヤメた方がイイよ・・・との忠告を受けましたが「はいはい」と笑って道を聞いてからチャレンジしました。

 

登攀路入口について墓地に行く(数基しかない新しい墓域)の「フェンス手前の道」④を右に・・・と言われましたがそちらからのチャレンジは早々に放棄。段上畑に獣用フェンスが張られていていたからです。

そのフェンスの向こうに僅かに登攀路らしきものが見えましたので一旦そちらを降りて、元の墓地へ向かうフェンスをオープン。

そちらから右手の斜面を進みました。

 

目指すは「城ノ腰」(場所はこちら)。

こういう場合は勘に頼るだけですが経験上主郭は尾根のトップですから、ただその方向に向かって進むだけです。

疑心暗鬼で前へ前へと進むのですが、往々にして帰路を誤るもの。私は林の中で錯誤に陥り帰りは相当苦しみましたが・・・

下りの場合、どうしても一見してラクそうな筋を選びがちになります。

 

向って右方向の尾根を目指しますが、その途中見かけたのが、⑤倒木の向こうに見える石垣風積み石。人為的な積みを推測。

そして堀底大手道を思わす左右に遺る土塁らしきものの間を進みながらその先の主郭の存在に確信を得ます。

 

その道の途中には自然石を左右に配置している、城門の存在を推測できる場所もありました。こういった石が通路左右存在する場合は殊に期待が膨らみます。

また、こちら巴川に囲まれた松平郷の城郭たちには城門に関わらず巨石の存在が目立ちます。

 

①が皆福寺下から酒呑城、城ノ腰方向。②が途中で振り返った図。③はその辺りで出迎えてくれる大きな石。

 

主郭に向かう中、各所で石の存在がありましたが、特に主郭部分の巴川上部の袖部分に多くを確認しました。

この城址にチャレンジできるのは冬季限定。

想うに、この酒呑城は「神田」突き当り、現在の④フェンスから右手の城ノ腰に向って主郭の存在があることはわかりますが、決してそれだけでのスケールではないような。

要は④フェンスから右手だけでなく左手の方向に城郭施設が広がっているように感じます。

私は尾根の降り際を間違ってその左手の段丘をぐるッと②のブルーシートの辺りまで迷い降りましたが迷ってみて初めて知る事色々拝見させていただきました。

 

鈴木の城、おそるべし。巴川側は断崖ですから侵攻は不可能。

「神田」からの攻めにのみ対しますが、その左右の尾根が敵を包み込むよう鶴翼の如くあった・・・などと想像を膨らませたのでした。

あの酒呑城を「城址は畑」として見逃してしまうのは惜しい。

 

 

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コメント: 2
  • #1

    小山昭治 (水曜日, 22 3月 2023 14:23)

    スマホへヤマップかジオグラフィカを入れておくのがいいでしょう。
    ジオグラフィカはルートをたくさん記録させなければ無料です。
    (山での迷子の解消を目的としています。ヤマップも同じ)
    城巡りの写真を見せられていると「土塁」などがわかるような気持ちになってきます。感染力が強いのか。

  • #2

    今井一光 (水曜日, 22 3月 2023 20:59)

    ありがとうございます。
    私はGPSで現在位置のわかる無料のマップをパッドと携帯に3つほど用意しています。
    今度ご紹介いただいたマップを試してみようと思います。
    山で迷子になる件、本当に良く聞きます。ただ私の上がる山は山城とはいうものの
    大した山ではありませんが。