田原城 台地先端も根本方向の脆弱性は飯盛山の存在

「The Good Liar」なる映画を見ました。

原作は『老いたる詐欺師』で、物語は人生そのものを嘘で塗り固めたような詐欺師の顛末を描いたものです。

びっくり仰天の展開で面白い映画でした。

ウィキの紹介には「身分を偽って相手の懐に飛び込み、徐々に相手の信頼を勝ち取っていき、油断しきったところで財産を残らず奪い取る」という非情な手口。

要は弱い者、年配者を専門にターゲットとして私腹を肥やすという今時のオレオレの知能犯版。

 

その手の話は不動産関係の噂話でよく聞く話で、時間をかけてゆっくりとゆっくりと「善人面」での付き合いをじっくり続けて信用を得ていくというもの。

主たるターゲットは資産家でかつ年配の女性とのこと。

これは男がワルイ不動産屋の話ですから被害者としては女性が多いのかも知れません。当然逆パターンもあるのでしょう。

相続人が不在あるいは遠方に居るとすれば尚可。

勿論当初は御主人の依頼で仕事をし、時に献身的に相手の信用を勝ち取っていき、そのご主人の「そのとき」を待つという算段です。

 

独り身になった奥さんに取り入り、仕舞いには白紙委任状と印鑑証明を取って不動産の所有権を移動するというやり方。

あとはその人の「死亡」あるいは「痴呆」を待つだけ・・・という「えげつない」ものでたとえ正規の相続人が現れたとしても「既に遅し」というヤツ。

まんまとそのワルに大金が転がり込むという寸法です。

 

先日もここ相良でもそれに似た話を聞きかじりました。

そちらの老女宅には遠方ながら子供たちがいるとのことですが、殆ど子供たちは帰省せずにいたところ、知らぬ間に他人が同居するようになって気づいた時には現金に通帳がなくなっていたといいます。

当地では不動産は殆ど価値がありませんから狙いは現金ということでしょうね。

 

何しろ老いた父母、特に母を独り残して都会に出たままでいることほどあとあとの面倒というものを招きかねないことをご承知おきください。

まぁワルでも金回りのイイ奴が金を持った方が経済は回る・・・そんなところなのか・・・今の世の中は・・・

 

さて、昨日の続き四条畷の田原城

比高30mで小さいながらも台地東部を見渡すに絶好のシチュエーション。

本郭は10✖20mほどで小さな社殿が建設されています。

本郭西側は竹藪になっていますが深い堀切の存在がわかります。

堀切底=道・・・でよく見受けられる堀切道が北側に回り込むように本郭を囲っています。

登城路は南側の住宅地からですが、こちら側に家臣団の屋敷があったと言われています。

 

東・南・北の河川が自然の堀を為し尚且つ崖というところの要害性は頷けるところですが北西部、段丘の根本方向は何らの防御設備が見られないとのこと(城郭大系)。

それはこの城が飯盛山城の台地から派生した支城だったということでしょう。