唐臼の壺から内ノ倉不動明王の道 ちょっとキツイ

昨日の檀家さんとの会話で。

最近小銭入れや財布を持たないで携帯とカードのみで行動する人が増えた・・・と。

まさにそれは私の事。

奥方が財布代わりは当たり前。私は小銭を持たない習慣がついて先般の単独で神奈川方面に向かった時などコインパーキングの利用が出来ずに困った覚えがありました。田舎に居てその手の不便は考えたこともありませんでしたが。

 

コロナ社会とあっておカネの出入りの際の接触感染について気を遣うところですからスマホ決済はいよいよ安心アイテムとなっています。

よって主たる警戒すべきものは自身の手とスマホでしょう。

 

その檀家さんご夫婦が面白いことを言っていました。

スマホに買い替えたもののその手の決済サービスについては「まったくついていけない」と敬遠気味のようです。

それが「どうせさっさとおさらばするから・・・」とのことですがその奥さんが三途の川の渡し賃もそれ(キャッシュレス)だったらどうするの?と。

何から何までキャッシュレスという社会の方向は年配者には耐え難いようです。

特にあの「赤富士券」(ふじのくに静岡県GoToEat)については皮肉っていました。何しろ1000円単位のチケットのためお釣りは出ないので差額は結局小銭で支払うしかありません。差額の支払いのためにおカネと券と両方持ち歩かなくてなりません 

ね。

まぁあの券は2割引きというお得感によって飲食店の利用を促すものですからね。

 

さて、当尾の笑い仏から浄瑠璃寺方面、その途中に唐臼(からす)の壺摩崖仏③があります(昨日ブログ)。

そちらは今度の遠足の道程ですがあの笑い仏からこちらの摩崖仏前の右方向に向かう道は実は一本道ではないのです。

厳密に言えば「辻道」でもありました。

それが唐臼の壺の看板の先の細道①の黄色矢印。 

その看板の位置からはその存在について分かりえませんが、ほんの少し進んでみるとご体裁程度の樹木に掛けられた看板が目に入ります。

 

「内ノ倉不動明王像240m」とあります。

この様にあまり観光客に気づきにくいように記されたものは大概は親切心での紹介ではあるものの特に行くことを勧めていず、往々にして「危ない」ということか私有地であって事故があったとしてもあくまでも自己にて・・・ということです。

 

大した歩数ではありませんが案の定皆さんをお連れできるような道ではありません。殆ど斜面の移動となります⑤。

木々の中に入り少々不安になりますが摩崖仏を想定していますので森の中で探すのは一点石塊のみ。

すると朽ちかけた塔婆の如くの木札が差された石が見えて来ました。

すると線刻の不動明王が。木札には建武元年1334年と。

摩崖仏としては線刻でインパクトは薄いですが、しっかりと自然石を庇状にせり出すよう加工しかつ「キャンバス」を平らかにして不動明王を描いています(場所はこちら)。