「袖振り合うも他(多)生の縁」 文化が消えていく

昨日の東京は38名。 

一応.・・・下降線継続いうことでこれは良き傾向です。

陽性判定後の自宅療養者は全国で2000人いるとのことですがどなたでも軽めの症状でしたら自宅に居たいですからね。

ちょっした症状があったとしてもまずは「連休中の診療はムリだろう」の気持ちもあって「家で我慢」を選ぶ人もいるでしょう。よってあまりアテにならない数字かも。

 

そもそもその「家で我慢しろ」をずっと言い張っていたのはお国の方ですからね。

「4日間37.5度以上」のシバリでしたが、誰が決めたかそのアホの如き既定の路線をようやく修正するとのことです。

これは感染者を放置して市井感染源としてしまうこともありますが、当人の苦痛と命の危険はもとよりそれをケアする家族の負担とリスクを増やしかねませんからね。

現実、小学生など子供たちの感染源は「親」といいます。

 

休み明け、あちらこちらで自粛解除と店舗営業再開の声。

良き天気も重なって、どちらも人出が戻るとなれば、再び同じ道に戻ることになるのかも知れません。

 

私たちはコロナ後のスタンスとして「新しい行動管理」が求められているといいます。

要は「これまで通りの生活は難しい」ということですね。

 

「行動修正療法」というこれまでの煩悩暴走による害毒を自身(極限まで)追い込んで治療し自己コントロール力を上げようという依存脱却のための心理療法があるようですが、それが今求められているのでしょうね。

 

昨日もブログでは大桑城の登攀の急坂悪路について記しましたが、この「Extreme Ways」(映画 Jason Bourneシリーズのエンド曲)こそ今の私たちの歩む一本道なのかも知れません。

もう戻ることはできず、次に迫るであろう難局を生きている限り潜っていくだけ・・・。

今は「10年おき」の災禍という時間的インターバルについて周知されるようになりましたが、「次も10年後」とは限りません。来年かも2年後かも・・・

よってその私たちの「新しい行動」が問われているのでしょうね。

 

ただし仏教であるとか、独自文化(「袖振り合うも多生(他生)の縁」)の中にどっぷり浸かって育てられた私たちが、隣人と「最低2mの距離を置け、面と向かって話をするな」という生活様式はいかにも「Extreme Ways」です。

当流では「聞法第一」と言われていて「聴聞」や対話というものがこのお仕事の中心であって「袖がこすれる」ほどの距離感は大切なのでした。

付け加えますが私どもに呪術や祈祷の概念はありませんし「本願」なる当流の主たる教えはあっても「ご利益のお願い」はしないのです。

ちなみに「お願い」とは殆ど現在は命令形の示唆となったようですね。

 

さて、昨日は久しぶりの法縁。

多くの親戚筋の参拝を断って「絞りに絞った」そうですが、私は手前がマスクを着ける了解を得ることもありますが、参列者でその着用が無い方用のマスクを事前準備していました。

ところが、これまでの法要ではマスクを着けない方もいらしたための用意でしたが昨日は全員装着済でした。皆さんのその方向性は統一されていますね。

これはもはや相手を、お隣を安心させる最低限の条件となったということ。「自分は大丈夫だから」は通用しないのですね。

 

以前、先月辺りの拙ブログで葬場での他流の御坊様たちのマスクの件を記したことがありました。

私のみがマスク姿のお勤めだったということ。当時は息子からも「坊さんのマスク姿はオカシイかも・・・」との指摘がありました。

 

そこで本山からの指針が是非欲しものだとボヤいたことがあったと思いますが、それからスグに本山からその件しっかり指摘がありました。よって息子の方に「この通りだ」と送り付けておきました③。

 

私は「指示待ち」のスタンスは好きではなく自分で思ったことを(拙速場面ばかりですが)「イイからやっちまう」的に動きがちです。人はそれをしばしば「暴走」と言いますがその性質はもはや「己が死せずには治らない」レベルかと。

しかしながら、この坊さんの「マスクでのお勤め」に関しては少々自信がなかったのです。

ということで不安要因たくさんある中、その本山からのメッセージは有難かったですね。

 

次の心配事は今年の本山経常費について。

どちらの末寺もそれは心配のタネでしょうね。

「いつも通り」となると・・・

いよいよこの道「Extreme 」。

 

①は東京の友人の画像。人の居ない景色は絶妙です。

シャッターチャンスだらけですね。

なおその友人(先日の鬼子母神の画像)は1か月自宅待機になっているようですが給料は80%保証されているとのこと。

私が「暇なら散歩がてら墓場巡りして画像を」と言うとスンナリ了解してくれました。

「女墓場放浪記」と名付けてブログアップを勧めましたがそれは断られました。まぁ東京特派員ということで。

今年のお寺のバスツアーに参加してくれる予定でしたがトレッキングはじめ歩き回るのが大好きな女性です。

 

②画像は横浜の「奥の墓道」氏(横浜特派員)から。

京急特別快速の車両後部からの画像。殆どガラガラでスゴイ絵です。

 

それから、息子には「他府県ナンバー狩り」に気を付けろと忠告しておきました。

結構に日本人、えげつない根性しています。

今回の事で色々なことがわかってきました。

「だからコロナがやってきた」(宗教的試練)など非科学的根拠レスを言うと怒られますかね。

 

神仏はすべてを知っていて今我々は「試されている」のだと考えれば案外冷静に対応できるものなのですが。

映画スピードの台詞「さあ、どうする」(what do you do ?)が思い浮かびます。

 

とにかく反省させられることばかり多々ありますね。私ども。

 

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コメント: 2
  • #1

    がつお (木曜日, 07 5月 2020 02:08)

    東京の陽性者数は検査人数が少ないから減っているだけですね。
    毎日のデータをエクセルで入力していて、正確な陽性率では無いですが、陽性者数/前日の検査人数で見ると概ね20%~30%の数字が継続しているので新規発生者が減っているようには感じられません。
    医療機関と検査機関が休日で規模縮小しているだけということでしょう。
    23区では陽性者数が3桁となっているところがほとんどで他の道府県と比較しても区一つの方が勝っているという状況が恐ろしいですね。
    それでも5/4現在の東京都のPCR検査可能数は235件(保健所と地方衛生研分)と1ヶ月前からほとんど伸びがありません。
    知事殿は検査は毎日千件やっていると言っていますがそれなら結果が出るのに4~5日かかることは無いでしょう。
    知事やソーリが裸の王様でないことを祈るばかりです。

    私は数年前からほぼ引きこもり状態なので今の状況もあまり不都合はありませんが、今は日々の買い物の回数も減らしているので、余った時間で国立公文書館のデジタルアーカイブを見まくっています。その中で興味があるものをボケ防止のために古文書の翻刻を作ってネットにアップしています。
    そういえば、一応区民なのでアベノマスクが先日届きました。
    まだ未開封ですが見た目汚れは無さそうです。

  • #2

    今井一光 (木曜日, 07 5月 2020 07:58)

    ありがとうございます。
    知事殿総理殿はまったく同類の感。
    現状知事殿がうまくこなしてリードはしている・・・という感じ。まぁ土俵は少々違うのですが。
    何しろ「裸の王様」の姿は日々感じさせていただいていますので、毎日が歯がゆいのですね。大抵の国民はそれを感じているのですが。
    山梨大学の学長がPCR検査が進まない状況に苛立ってその検査着手に手を挙げたように少しずつ増えていくとは思いますが、国が検体とデータを独占しようとするでなく幅広く検査機器と試薬の導入に資金提供するなどして検査を依頼していれば今のような状況になっていなかったでしょうね。
    本当にため息ばかり出させられます。
    朝のテレビでは今度は首都直下地震が「今年」にという強烈に痺れる話が出ていました。その対応を事前にしなくてはならないですね。
    予想が外れてくれますように・・・と言ってもただ「後回し」になるだけですが。

    自宅に籠ってデジタルアーカイブ「翻刻」の件、それにしても強烈かつ気が遠くなるような仕事に着手していますね。
    私はその果実をいただいていますが、その労力の半端ないところ推察され大いに
    尊敬しています。