近郊在住の方のお散歩多し 山科毘沙門堂

NHK終末期医療の番組から。

現在80歳以上で透析を受けている人は6万人。医療技術の向上が目覚ましかったようでその透析患者の伸びは著しいそう。

透析技術は老化して以前の人間の肉体でいう終末を迎える時間が来ている人の自然なる寿命を延命させているといいます。

そして病院によってはその9割の方が認知症といいますが要は本人の意思とは関係なくその延命治療が「機械的」に行われているということです。

人工呼吸器も同様で救急医療の現場には90歳以上の終末期の患者がまたぞろ運び込まれるようになったといいますが、心臓は動いていても意識は戻らずにベッドに寝たきりとなるいわゆる先の見えない「延命治療」が始まるということです。

ちなみに一度心肺停止し救命医療と人工呼吸器(+胃ろう)によって呼吸が戻ったとしても意識が戻る人は0.5%といいます。

 

自宅にてピンピンコロリの大往生は元気なころの希望ですが、「その時」は選択できず大抵は皮肉にも病院のベッドに繋がれる余生を送る人がたくさん。まぁ救急医療の高度化のたまものですが「果たしてそれでいいの?」という疑問がようやく起こってきたようです。

「延命中止」を家族が選択できるようになってきているとのこと。

本人昏睡の場合であっても家族の意向が重んじられるようになったということですね。

家族の選択の意思は重いものがありましょうが、コレこそ「自然法爾」。人為的な時間の無駄遣いをするのはこの期に及んで「ちょっとね」という感じで一杯です。

 

自分の事だからこそ家族にその現場(終末期対策 ACP)の件、書面に記しておくことが大切です。自身の終末を棚の上に上げておくことは不幸なことですから。

 

事前指示書

「私が認知機能が低下しあるいは意識が戻らず、終末期と判断された場合、人工呼吸器、透析、胃ろう、心臓マッサージ等の医療を施さず早くお浄土に行かせてください 今井一光」 

もっと詳細に記したい方はこちらを参考にどうぞ。

 

さて、昨日の「下乗 極楽橋」の先が極楽世界、「毘沙門堂門跡」(天台宗五門跡  京都五箇室門跡)となります。

蛇足ですが「門跡」は「堂門の跡」ではなく「門跡寺院」の事。皇族公家が寺に入って住職を務めたその寺の事をいいますね。

 

大宝三年(703)文武天皇の勅願で僧行基によって開かれたといいますので平安遷都以前。当初は出雲路(上京区)にあったことから「護法山安国院出雲寺」が正式名称。勿論毘沙門天がご本尊になります。その後何度か廃寺寸前の荒廃の途をたどるものの、寛文五年(1665)、山科安朱(現地)に再建。

後西天皇の皇子公弁法親王が入寺してより門跡寺院という格式を持ちました。

 

現在は知る人ぞ知る春は桜、秋は紅葉の寺。

私は毘沙門天その他宝物等にはお会いしませんでした。

最後の画像2枚はHPから。直近境内の様子ともみじまつりの告知です。