相良史料館の新展示品 福田半香の襖

昨日は物置工事の追加部材に塗装をしたあと、この日から催されている「田沼のまちとむらを歩く」展を見ようと史料館へ出向きました。

塗装は朝から空の様子が怪しかったので20㎏の部材を本堂裏の屋根のある場所に運んでからの作業。丁度史料館から出た頃は小雨が降りだしていました。史料館内容は一見の価値あり。

これだけのものをよく集めたと感心させられました。

相良城周辺図は勿論のこと隣町吉田町の坂口谷川下流「福田」(ふんだ)付近の今の流れと違う様子、勝間田と東の初倉、西の法京・大磯(片浜)との境界が記された図なども揃っていて足を止めて食い入るように見入っていました。

 

問題は私の眼。

ひとつひとつ興味深く画と文字を追うのは少々キツいものがありますので、「図録があったら・・・」とつい長谷川氏に無理を言っていました。

耳を澄ましていればその意見をしている方が他に居ましたので画像撮影をファイルしているようですのでいずれ時間と予算を調整していただいて発行していただければと思います。

 

展覧会等に足を運ぶとサラッと見物したら図録を購入しさっさと退場するのが常ですので・・・

 

史料館の今回の主たる展示は特別に2階の会場となりますが、通常展示室の1階には「新顔」の出展がありました。

それが福田半香による襖絵です。

彼は遠州(磐田見附)出身の画家で渡辺崋山の弟子ですね。

 

その襖絵は須々木の庄屋クラスの旧家から出たそうで史料館に寄託されたとのこと。その際、所有者は襖を修復し絵もキレイにお洗濯してからだったそう。

史料館には展示されていない品がまだたくさんありますので。一同に展示するにはハコを大きくしてあげなくてはなりませんね。

そしてまた資料を作成する人員も不足していると思います。

 

画像は1月に檀家さんのお宅に押し掛けて拝見した福田半香の掛け軸。安政五年(1859)作で驟雨(にわかあめ)の図。箱には「夕立ち」とありました。

軸の箱には山下青厓の弟子だった鈴木白華の極書も。

 

こちらの福田半香も山水の手本としてこぞって模写されたそうで、贋作が多いとのこと。

今回初お目見えの福田の襖絵の実物は相良史料館でどうぞ。

岸和田藩の相良絵図とともに・・・