「貧賎の知 糟糠の妻」も盲亀浮木・優曇華の華の感

アメリカでもインフルエンザが「10年来の猛威」で流行しているそう。患者急増につき対応薬も不足して感染リスクの高い人が各処置を受けられないといいます。

 

感染リスクの高低は人によって違いますが、高齢者と小児は除いて健常者では「抵抗力が落ちている時」が一番リスキー。

では抵抗力はどういう時に落ちるかといえば「栄養と睡眠」が基本。かといってたらふく飲んで喰って公園や駅のベンチで寝てしまったらアウトでしょう。

外のお手軽の場所とは言わぬまでも自宅に辿り着いたとして安堵油断は有り得ませんね。

しっかりと自身を「管理」していかなくてはなりません。

ということで環境の「良好」な「質」が求められるのです。

 

抵抗力の落ちるのは「疲労」というものが加われば一層のこと。

精神的なものも含めこの時節「クタクタに疲れる」ことはインフルエンザウィルスがまたぞろ浮遊しているこの空間に同居する生身は抗う事はできません。ウィルスの培養生体と化してしまうのです。

それを思いながら昨晩のテレビモニターに映される人や車の大混雑を見て人々の大きなストレスの存在を思いました。

 

もし私がどこかの会社の経営者でしたら自分の会社の社員があの状況に晒される事を思うと心が痛みますね。疲れ切って寝て起きれば遅延発生の交通機関で這うようにして出社。まさに敬服する凄さです。

 

私は高速道路の大渋滞の「缶詰」もかつて経験した事がありますが、あのメカニズムは自身は万端の準備(降雪走行対策)をして走ったとしてもどこかでどなたが事故を起こしたり、チェーン規制が発せられたりノーチェーン車、トレーラー等の走行不能の立ち往生が道路上に乗り捨てられれば道路が詰まってしまうことは当たり前のこと。

私はそれに懲りてから降雪情報のある時に高速道路を使用しないようになりました。

 

そして首都圏でかつてのサラリーマン時代その敬服すべき人々の姿を目の当たりにしていました。

毎度おなじみの光景ではありましたが日本人は忍耐強い。

この関東地方を襲う南岸低気圧の件、先週末から言われていることでしたから、すべてわかっていた事なのですね。

「月曜日は休みにして三連休!!」など言えたとしたら何とも気風がイイ。社員の健康を管理するのも上司・経営者の気構えです。

「自宅=仕事場」の能天気が偉そうなことを言いました。

 

暖かい風呂と食事にありつけることはまさに至福。

たとえば現在の地位に「のんびり」と「胡坐」をかいていられるということは規定の路線の如く感じたとしても「否、そうに非ず」でそれを「盲亀浮木・優曇華の華の御縁」であるのが仏教的機会としていただくことを教えられてきました。

それを感じるか「知るものか!!」と生きるでは将来色々と違った結果を招きますよ・・・と示唆しているのも仏の教えでしょうね。

 

仏教には「善知識」という語があります。

真宗では宗祖と宗祖が選んだ七高僧があげられますし、一般的には的確な忠告をしてくれる(古き)友人でもあります。

コレは自身を否定するような耳の痛い言葉であっても「聞く」ことの大切さをも表しているのかと感じます。

 

表記「貧賎の知 糟糠の妻」は前漢・後漢時代の宋弘という人が言った言葉。

 

 

 「貧賤の知は忘るべからず

          糟糠の妻は堂より下さず」

 

                    です。

 

別に私の地位が向上し安定的な財に恵まれているワケではありませんが少なくとも時に私の不明なところを補足し暖かい食事と風呂という何にも代えられない「幸せ」を提供してくれている人がいます。

敢えて記すことではありませんが有り難い(有ることが難しい)機縁とか言いようがありません。

 

ちなみに私は東急ハンズを辞めた20代後半は沖縄にて時給520円(船舶免許手当50円含む)を体験しましたが、3年目の第一日目のことは忘れもしません、大家さんに家賃を値切り電気を停めていましたので夜間部屋に入った際は真っ暗。

朝起きると奥方の髪の毛にゴキブリの死骸が絡まっていました。私はただ爆笑していましたが。

 

奥の墓道氏とは腐れ縁、高校時代から色々と引きづり回しケチケチ行脚を続けていますが、バス代・電車代をケチるのは当たり前、それぞれ荷物は「坊主持ち」(電柱ごとの交代もあり ※私が持つということではありません)。

これまでで一番「まいった」という思い出は金華山(岐阜城)の登攀でした。

あの時はロープウェイ代をケチりましたが、登り切ったあとの山頂のベンチでは観光客の目も気にせずひっくり返って寝ていました。

 

その「貧賤・糟糠を共にした苦楽」を忘れてしまうのは人の情に反すること、それが昔から言われていることでした。

しかししばしば人はエラくなって都合が悪くなった時、平気で「捨てる」というのが常のよう。

まぁこれは色々、場面俯瞰していただければ感じるところ多々ありましょう。

ただしそれは自分が果たして「どうだ」ということですから、他者にそれを求めることでもありませんね。

 

 

関東は大変な一日でした。

ちなみに当地相良は降雪はいつも通り一切無し。それもまた有り難いことです。

画像は横浜の「知識」からの定点観測の図。

①は13時20分②はその30分後とのこと。③で打ち止めの様。

前回ドカ雪よりはマシとのこと。