東洋氏の原点 堤城 直下墓域と「千畳敷」の現状 

昨晩の横浜球場、拙守によるヨコハマの有様を見て、チャンネルをNHK Eテレ「♡ネットTV」の「シリーズ 依存症」という企画番組。その日は「家族の苦痛」についてでした。

特にアルコールとギャンブルにのめり込んで家族が崩壊していく様子は壮絶です。「病気」としての周囲の理解力がないこと、駆け込み寺的社会の装置の不足がその苦痛に拍車をかけているよう。「精神科」での処方が適格なのでしょうが、とにかく最寄りの保健所に相談してみるのがまずスタートのようです。

 

そもそも父親が、主人が「依存症なんです」といって近所の人に相談したり理解を求めるといった雰囲気にはなり難いと思います。海外ではそれらを取り巻く環境が比較的整っているといいますので、ここでも国民一部の「希有な事象」として、放置している国の無能さがうかがえます。バクチと酒そしてタバコは国にとっても重要な資金源ですから。

 

ゲーム依存という語も最近聞くようになりましたが(ネトゲ廃人)、為政者は末端庶民が「政」(まつりごと)に注意がいかないよう他の何かへ注意が向かってもらえることは自らの安泰に繋がりますのでそのような傾注は喜んで放置し、逆に盛り上げたりするというのが歴史です(まつり 祭り 奉り)。

お国に踊らされちゃあダメですね(他にも色々アイテムがありますから気づいていただきたいものです)。

国民が阿呆でおカネが入る、これほど都合いい自分勝手はないでしょう。

 

尚Eテレのサイトに「ギャンブル依存症チェックリスト」ほか各関係リンク先があります。「無関係だから」とは言わずチェックしてみてください。

 

私どもにももっと「ケアして見守るべき」という温かさがなければ関係者の抱える悲劇はいよいよ進行していきます。

理解がなければ周囲に苦しみが連鎖して当人の完治も非常に難しくしてしまう「病気」です。

 

さて、堤城についてはあまりにも街道に近いというお気軽さとあの出城的郭に松井氏五輪塔の存在もあいまって何とかお城好きの方である程度の満足感が得られてお帰りになるのではないでしょうか。

特に最近になって説明版等も建てられ、城としての見栄えは充実してきました。

 

ところが堤城の城としての体裁というか本曲輪はそちらではありませんね。現在の墓域をまたいだ大堀切の如く連想する「谷」の向こうの段丘がそれです。画像①。

塩の道-相良街道がその山塊の下を通っていますが、以前の画像の如く、この単独段丘はあまりにも直立しているため、取付いて登ってみようという事は誰でも躊躇することと思います⑮⑯。

 

またその堀切状の「ひょっとして連結部分?」と解して無理に取付いたとしてもそちらは殆ど一段は上がった曲輪のあったような場所で今は足の踏み場もない雑木の藪になっています。

そちらを抜けられたとしても(殆ど不可能だと思います)また大きな崖状の台地を上がらなくてはなりません。

 

ではどちらから?というところですが、塩の道を南側に回り込むと春日神社③からという手もありますが、おそらく地形的にこちらも結構南側に出張った出曲輪状で、西側の平坦地よりも一段低い場所になっています。⑧奥に神社の木々が見えます。

 

まぁ上記よりはマシといったところですが、何せ以前はこの台地の平坦部分は茶畑があって管理されていました。

1年弱前からの放棄放置状態(管理者)ということで旧茶畑周囲であっても歩行に難儀するような場所になっていますので距離的に遠くなってしまう神社上部からの突入もかなり厳しいものがあるでしょう。

 

そして現在の台地の上に辿り着いたとしても何も城の雰囲気は味わうことはできません。

ただ昭和五十一年に建てられた「堤城千畳敷跡」を示す石標が建っていますので、それのみを目的に目指すワケです。

ハッキリ言って今後何らかの手筈を整えないと二度とこの石柱は拝めなくなることは確実です。来夏を過ぎたらアウトでしょう。

もっともこちらは私有地になっていますのである程度の交渉力とタイミングが合わなければ相当ハードルは高いかも知れません。

 

その所有者が昨日記した鈴木東洋氏の御実家になります。

大きなトマトのハウスは航空図(再アップしました)でも確認できます④。

そちらのお宅にはもはや道とは言えなくなってしまった登攀路がありますのでそちらを利用させていただくのが石標までの最短距離になります⑤。

現在は急傾斜地の崩落地と指定されて、市の方での保全工事が進んでいます。

 

現住鈴木氏の許可を得て背後の登攀路を上りますが、草ぼうぼうは言うまでもないこと。初めての方でしたら100%迷うでしょう。

登攀路を信じて(南側の平たん部の景気を左手に見ながら)30~40m登ると左手に桜が2本⑥。

2本目の桜を過ぎたあたりで右手北側進と作業用モノレールが確認できる筈。

そのモノレールが見つけられれば段差があったり鬱蒼とした草木をかけ分ける苦労がありますが目的の石標に辿り着くことができます⑩。途中漆らしき木がありますのでご注意ください。

この時分なら蜂の動きも警戒が必要ですね。

いつもスズメバチの巣でも「踏んだらどうしよう・・・」とは思いつつも「えいやぁ」の気持ちで突き進んでいます。今のところ結果オーライ。⑪は南側から見た堤城。⑫は城を囲む水路。

墓石・石仏は私の好み。好運寺霊園で見かけたもの。

 

墓と城址歩きの「依存」はやはり人によっては理解し難いこともしれませんが、我が家では見守るというよりも「勝手に城!!」の放任を勝ち得ています。尚、このビョーキは治療は不要というのが一般的。

 

♡ネットTV終了後、暫くたってからチャンネルを戻すとヨコハマの再逆転の絶妙。うまいこといってよかった。奇跡などはしんじませんが「とんとん拍子のイケイケ」というのは見ていて楽しいところです。

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コメント: 2
  • #1

    河東村出身者 (金曜日, 03 11月 2017 18:09)

    昔は十何軒もの農家がお茶に従事していた畑も、いまや1軒が機械で全部何とかしており、起伏が多く生産性の低い丘陵地での採算は合わないのが現状です。勢いお茶畑はあっという間に荒れますから悩みぶかいところです。堤城は、バス通勤・通学組には「城山下」のバス停名で知らぬ人はいないのですが、実戦で使われたことがないので、、

  • #2

    今井一光 (土曜日, 04 11月 2017 20:11)

    ありがとうございます。
    そうなるとあの城址はどうなる・・・というのが次に思うところです。
    菊川市教育委員会のお手並み拝見といきたいところですが、まぁ当面放置でしょうね。