「族誅」二題 豊臣秀次と原田宗輔 あの国は現存

「トランプリスク」という語を聞きました。

「北の御大将」のヨタ話には毎度慣れっこになっていますが、あのアメリカの統領様は殆どド素人の如く、売り言葉に買い言葉で口反撃の様相。

これまでなら「また言ってやがる」程度に苦笑いしていれば済んでいたものの、いちいち反応発してバカ丸出し。

もしかしてホントにやり出しはしないかと周囲(世界)をハラハラさせているところです。

ということでホントのリスクは「北よりトランプ」と言われている今日この頃です。

 

日本の政治屋さんもいっそのことトランプにミサイルでもぶち込んでもらって黙らせたいと思っていることは見えていますが、その策はもはや手遅れ。

すべてのミサイルを同時に処理できるはずもなくもはやタダでは済みませんね。

 

時間をかけて内部崩壊を待つという手しかありません。

アメリカの「裏方」の選択肢としては「ビン・ラーディンの葬り方」も思考しているでしょうが。

それを察して「北の御大将」は日々ピリピリびくびく、その心的不安状況が大層な強がり発言に繋がっているのでしょうが、実のところは怖気ついていること間違いないところでしょう。

 

なにより保険金などはテロなら事故扱いになる場合がありましょうが、ミサイルが飛んで来た場合はまずは免責となって救済されませんからね。戦争は「勝つ」ばかりではありません。

自分たちが焼け出され、己の縁者や自分自身が死することを考えなくてはなりません。そういう意味でアメリカ大統領の軽率は日本大迷惑となります。

 

さて日本史上に中国発の「族誅」という惨い清算の方法がありました。重大犯罪を犯した個人の責任を眷属にまで負わせるという規範で「九族皆殺し」などいう言葉もある通り、全く犯罪とは関係の無い縁者、時には血縁でない使用人にまでその責は及びます。まぁ封建時代の主従信頼関係への重大離反であってピラミッド社会に風穴を開けかねないような「重大性」がある場合だったようですが、封建時代だけにいたって恣意的な判断があったことは言うまでもないところ。

 

ところ変わればとその時の状況で変化がありますが「九族」を普通に記せば「高祖父・曾祖父・祖父・父・本人・子・孫・曾孫・玄孫」でその咎への処断は当然に一族淘汰して家の滅亡を図るものです。

 

現代において聞くところによれば北の御大将が2013年に粛清した金日成時代からの高官の家族・親族・姻族が幼児に至るまで一人残らず処刑したといわれていますが、わが国で一番のそれは秀吉の行った「秀次事件」(こちらも)。②~⑧が京都瑞泉寺です。⑧はかつて次男と参った瑞泉寺の寄進箱。ここに訪れて心が動いたか、なけなしの小銭を投入するの図です。

 

あと1件、江戸時代の「樅ノ木は残った」、伊達騒動の原田甲斐(原田宗輔)です。彼は大老酒井忠清邸で刃傷事件を起こし彼はその場で討たれますが、責任は家族にまで及んでいます。

女子は助命されたようですが、男子は長男・次男・三男・四男は勿論、4歳と1歳の孫まで斬首になっています。

 

そのルールがあっても、頭首の方針に従うのが武士社会の家というものですが、それまでのリスクを賭してまでする何か、今の私の頭では考えられません。

最後の画像2枚が酒井家上屋敷、刃傷事件の現場址ということになりますが、今の平将門の首塚境内です。

 

①は近江八幡の秀次像。