昼なお不気味 花山洞 「テンモン」の標の意味は

五条、清水側から東山ドライブウェイ(市道渋谷蹴上線ともいいます)へ向かうには東山バイパス(1号線)を山科方向に向かうワケですが、バイパスの東山トンネルを潜る手前の道を左に入らなければなりません。

そのままトンネルを潜ってしまえば山科方面に抜けて少々厄介なことになります。

また結構スピードが出る二車線道路ですから注意深く走らなくてはなりません。

 

トンネル前の道を左折後そのまま左手に両天皇陵を見ながら坂を上がり三条側(北方向)に曲がれば東山ドライブウェイ、東山山頂公園へ行くことができます。

表記「花山洞」はこの辺りでは知る人ぞ知る、若者たちの「肝試し」の場としても名が通っているようです。

まぁ「東山」といえば「葬送の地」、「野ざらし」、「鳥葬」といったイメージであり昨日のブログ画像にもありますようこの先には今も火葬場がありますからそのお遊びのシチュエーションからすれば絶妙の場所ではありますね。

ましてや「トンネル」といえばあの世と現生を繋ぐ結界のようにもこじつけやすい雰囲気があります。

 

「花山洞」は今の東山トンネル左側車線側に平行して走る小さなトンネルですが、利用は徒歩と自転車の通行に限定(場所はこちら)。よって上記の如くバイパス道から左折したらその通路入り口は殆ど到着の感じ。最初の左カーブ手前ですね。

画像①が東山側の入口で②がバイパス側を振り返ったところ。

ただし車両の置場はありませんのでご注意を。

 

このトンネルは明治も後半(明治36年)になって完成したもの。

バイパスが開通したのちはそれまでの「三条」に与えられていた「国道1号線」の称号がこの東山バイパスとなって、昭和42年からは「歩道」として機能しています。

 

「渋谷」が「滑谷」からといわれるようにやはり湿気気味のエリアで、敬遠しがちなのかと思いきや、たまたまなのか人の通行はあるような・・・。

閉鎖的空間(トンネル内)部分は意外に短く、東山と山科を結ぶショートカットとしては重宝に使われているのかもしれません。ちなみに画像の如く東山トンネルの「259m」とは違い花山洞は141mです。谷筋に出るからですね。

その代りに山科側は昼間でも「うす暗い」といった感じ。

 

最後の画像の電信柱のプレートの「テンモン」とはこの山のトップに「花山天文台」があるからですね。

山科側出口の先で見かけた石仏1体はお印程度。

浄土感でいえば「東の山の西方がうかがえる場所」が葬地としての適格地ですから、「東山」でも朝日が望める場所(山科を望む方)となれば「西山」になってしまいます。

 

トンネルは崩落止めでビッシリコンクリートがふかれていて昔の面影というものを感じません。出入り口の煉瓦も後付けの偽装品で元の情景ではないようです。

特に画像⑥をよく見ると微妙にセンターが外れています。