思いきった一刀両断  四条通り歩道拡幅 

「彼方を立てれば此方が立たず」などということはこの世のならい。両極端の意思を汲んで何かを解決しようとする時などそのような状態に多く遭遇します。


つい最近も太平洋を囲む諸国(中国抜き)との間で内需と農業の保護には目をつぶって輸出産業へいよいよシフトして大きく稼いでいこうと強い経済を目論んだ施策についてそれぞれの国の意見をまとめようとしていました。


余談ですが、この国がずっと経済成長を続けることなど不可能だと思いますし、そもそもそんな必要性は無いですね。

それは活動の主体となる人口が減少しつづけていることと、世界の動きは貧富の格差の解消を目指していますから、日本企業のみがたらふく儲けてカネを集めていこうというのは時代に逆行しているようにも思えます。

 

また付け加えれば、国内企業がいくら儲かっても国民への分け前はそう今と変わらないと思いますが・・・、まぁそんな「私の利益」を期待しているわけではありません・・・、国は現状維持に奔走しているといえばそうなのですが・・・。

このことは「この国には人が居ない」ことへの危機感の現われでしょう。もはや増やすことへの努力より、今ある人たちで今より少しばかり(漠然と)イイ生活を目指そうという開き直りですね。

 

さて、それにしても京都の観光客の数は増加傾向。

今や観光産業は内需の要、平和の維持こその果実です。

戦闘やテロの危惧のある国には人は集まりませんからね。

集まるとしたら人殺し集団だけでしょうから。


以前の京都の外国人といえば欧米の個人旅行が主でしたが、最近はやはり観光バスを連ねた大陸からのお客さんやアジア系の方々も大挙するようになってしばらく。しかし私の感覚ですが、今はまた従来からの欧米系、特に欧州からのお客さんが目立つようになっています。

土産屋では世界の共通言語「サンキュー サンキュー」と店員の声が行き交っています。有り難い事ですね。

 

夜の8時すぎの烏丸四条などレンタル自転車に乗った金髪の女性が並走している姿など、一昔前では見かけることもありませんでした。

おそらく彼女たちも自国に帰ってそんな「気軽な夜」は満喫できないでしょう。

日本のウリの基本は治安の良さであることを再認識いたしました。

 

そんな中日本人にとっても京都観光は国内数あるツアー中、筆頭ですね。

この時節ともなれば修学旅行の書生さんたちも全国から集まって、旅館、ホテルの不足が顕著。私の様な週間天気予報を見ての出立派としては予約がとりにくくなりつつあります。


そこで今や、公認非公認含めた「間貸し」的「民間宿泊施設」が増えて物議をかもしています。

防火や避難誘導のシステムが不可欠なところその乱入は困りものですし、かといって来客者を捌くには苦肉の策といえども良案ではあります。今法律的な解決策を模索しているようです。

 

ところで、今度の京都の英断はあっぱれですよ。

どっちをたてるかの意見があったことは推測できますが、どうどうめぐりに終わらずに、スパッと決めてしまったことです。

それが一部四条通の歩道拡幅工事です。

人の往来があまりに多く渋滞して歩きにくいということから、4車線あった車道を2車線に減少させてその分を歩道に拡幅したというものです。

大挙する観光客を捌くには大いに効果在り。観光あっての京都ですからね。

 

ただし車線の数の変更は大渋滞を招くことになりました。

車で行くことが多い私としては、四条のあの当たりには近寄らなければいいのですが(もっとも渋滞は各所発生)、バス利用の方も時間ばかり浪費して大変です(詳細はこれ)。


殊に大谷祖廟へのお参りの方は悩みます。清水から八坂神社までの通りは土日などはまったく動きませんし、八坂前で西に折れる四条通りがその調子ではますます行きにくくなりますね。

 

四条通りの画像は平日早朝です。

夜のタワーが夜の帳に冴えて思わずカメラを向けてしまいます。