今一度ボヤく  東京ルール  坊さんお邪魔虫

異常な雨続きで辟易とさせられた4月でしたが、ようやく今頃になってお日様が顔を出しはじめました。

どこかにフラッと行きたい気分ですが、ここは少々我慢。

境内を見回せば「何だこれは!!」というみっともなさ、荒れています。寺楽市の焼いも屋で使用した雨よけ用仮設部材が散乱し、何から何までやりっ放し。

 

前回の法要後のお斎にて、臨席されたある近所の方からご指摘を受けました。

「最近は何してんの?」です。要は、樹上や外塀の近く(外仕事)で見かけないということですね。

寒かったということと雨が続いたということもありますが、概して最近、以前よりウェイトがかかっている事といえば、「墓参り」と「城址の散策」です。しかし、そのような事を言ったとしても「?・・・・?」となって意味不明になりうることはわかっていますので「体の方がついていかなくて・・・」とニッコリ笑って誤魔化します。

 

ということでこの晴れ間は絶好のお仕事日和と、思いついたところを何とか手がけました。まったくキリがないという状況に陥っています。野鳥が営巣抱卵する前に何とか着手しないと気の毒な事になりかねませんし、この時期はスピード勝負です。

 

二日間続けて比較的ハードに動きましたがやはり筋肉痛、きましたね。下半身は日頃の山歩きで慣らしてありますが、鋸引きの連続は手・腕・肘に負荷がかかりました。

やりたいことにやらなければならないこと、あり過ぎです。

 

さて先日再び「トーキョー葬儀」に出向きました。

やはり彼の地のその儀礼の場の予約は相変わらず、順番待ち状態。

予約から1週間後の開式などはザラです。

 

地方出身者の集まりでもあるトーキョーは「その時」の僧侶の手配は「葬儀社さん」に任せて、昔ながらの檀家制度、家代々のお寺との関係は離れるというパターンが多くなっているようです。そんな中、当地遠州にある田舎寺の坊さんのご指名という機会には、私は「絶対に伺う」というスタンスでいるワケです。

大切なご縁ですからね。

 

しかしながら、トーキョーの葬儀社の本音はもしかすると葬儀社傘下の(配下の?)坊さんを手配したいというところでしょうか。

これは「お寺と本尊」という象徴が無くとも派遣坊主としての「社員」を抱えているということです。

ブラジルに渡っていた叔父が帰国して数年東京で暮らしていたことがありましたが、その「派遣社員」をしていましたので内情については少々耳にしていました。

 

叔父は浄土系の宗旨を担当していましたが、坊さんは不可欠だが「居ればイイ」「居るだけでイイ」ということでそれほど宗旨についてはいい加減だったようです。

お経なんて何やっても「わかりゃあしねぇ」というのがそのバックボーンですね。どうでもいいのですよ。ただ「むにゃむにゃ」時折カネを鳴らしたりして、「儀式的なこと」をやって時間内で終わらせてくれれば。

 

例の「40分ルール」については何度も経験していますのでその辺は了解していましたが、今回は「そんなものか」と大いに割り切らせていただきました。

伽陀から初めて大谷派勤行集の葬儀式の通り終了させ、一旦退場。袈裟だけ着替えて初七日法要に入ります。

 

そこで退場時に驚愕の事実が判明。背後のことは見えていませんからね。

当地では焼香は施主が焼香し終われば、大抵は左右テーブルに2~3の焼香鉢が置かれていて順次進んで行くもの。まずは正信偈が終了する頃には終了しているはずです。

ところが振り返ってみれば、焼香に長蛇の列。見れば、中央に2つのみの焼香鉢。

 

時間制限を「口を酸っぱくして念押し」されていましたので、それでも初七日法要に入ろうと再入場を試みようとすれば、担当者から制止。「焼香が終わってから」とのことでした。それならもっとゆっくり拝読すれば良かったと口惜しかったですね。

トーキョールールは坊さんの時間は制約されるが、参列者の焼香を殊に大事にするということがここでわかりました。

 

施主から初めて近親家族そして親類縁者、最後に参列者とそれぞれ案内が入っていました。そしてそれぞれが施主席方向に一礼し中には焼香を3回する人まで。すべての仕切は葬儀社主導でした。

特に私の心を痛めたのは初七日法要のあとの御文の拝読です。

通常は御文拝読のタイミングは焼香は終了し、全員が着座してからですが、以上の理由でそれを待つワケにはいかないというのが実情。不本意ながら五帖-十六(白骨の御文)を。

拝読は施主席に向かっていたしましたが、本当に何か形式的というか機械的の感は否めず、「もやもや」は残りました。コレで良かったのでしょうか。

 

勿論、法話なんて無しです。私は通夜の際「明日はトーキョールールによりお話ができませんので」という前置きをして、少し余分にお話させていただきました。

 

画像下段は緑が増えた境内の様子。大事にしているアカマツの緑摘みもしなくてはなりません。