時代劇好きでもお七の物語は・・・関川庵

江戸鈴ヶ森の処刑場で火刑となった悲しい15歳の女子のラブストーリーはその事件(内容については各自お調べいただくこととして→「八百屋お七」)があってからしばらく経った頃に井原西鶴の浮世草子(「好色五人女」)に取り上げられ、それを機に、大ブレーク、以後色々な創作脚色が加えられ、また似かよった事件を後世になってその事件であったが如く広めたためそれら登場人物に関わる物語が各種伝わりました。

 

 特に「こいつぁ春から縁起がいいわえ」でお馴染み、歌舞伎『三人吉三廓初買』(さんにんきちさくるわのはつがい)の「お嬢吉三」がそのお七をパロった役柄にもなったりしています。

 今回のNHKの時代劇も「異聞」となっていますので脚色が色々と変わってるだと思いますが、あの手のものは集中力が欠いてしまい、どうもかったるくなって最初の20分でリタイアしてしまいました。ごめんなさい。

 

さて、「お七」の名は完全に固定されている様で彼女のお相手、寺侍の小姓の名は色々あるようですが「吉三郎 」が上記歌舞伎の「吉三」の通り、一番名だたるものです。

 

 その吉三の墓が「白浪五人男」に登場する「日本駄右衛門」のモデル「日本左衛門」(遠州鈴ヶ森はこちら)の首塚がある大井川金谷側、宅円庵のちょうど反対岸の島田、川越宿跡近くの関川庵(場所はここ)というお寺にあります。

 尚、吉三の墓と称するものは各地に点在していてそれぞれの経緯が残されています。

まぁそれだけ有名人であったということです。