拙寺祐厳が「梅」を振ったか 飛梅 小島蕉園

あまりにも雨がありませんね。

前回の降雨が何時だったのかさっぱり・・・飛んでいます。

当地は私のお頭同様カラッカラ。

日本海側の地を主に人々を困らせているドカ雪が無いというのは本当にありがたい。ほんの一粒も降りませんからね。

午後からは風が強く吹き出して気力減衰、それをいつもの理由に庫裏に籠城。

午前はご夫婦で拝観希望の方が来られていましたが静かな日曜日でした。

 

扨、先日は月僊のお軸について記しましたが、その軸装と同時に依頼していたのが表記、小島蕉園の書でした。

土蔵から救出したマクリ。そのままでずっと箪笥の中に放置していたものですが今回はこれを選択しました。

先日は境内の梅を記しましたが将に今風です。

解読は叔父。

 

千里飛梅

芳心要向謫居聞

千里遙飛紫梅隈

一夜暗香何處到

朝来驚若故園梅

應人需賦千里飛梅

蕉園老人

 

タイトルに「飛梅」と持ってきましたが、やはり春と言えば「梅」。

そして昔から梅と言えば道真なのでしょうね。

そしてそれは主を追って「飛んでくる」もの。

 

菅原道真が大宰府に左遷されて京の家を出る時、平生愛していた梅の木に「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花主なしとて春を忘るな」との歌を詠んだところ、その梅の木が後に大宰府に飛んで行き、そこで生え匂ったという故事。

 

蕉園は相良代官として赴任してきたわけですが、その季節になると道真に思いを寄せたのでしょう。

病によって相良で死することになりますが、当人はその人生無常の件も此の歌に示していたような。

 

芳心・・美しい心=道真 芳しい梅の香りをかけたか

要向謫居・・配流先に向かわんと要し

隈一夜・・薄暗くて見えにくい

夜暗香・・どこからともなく匂う花などの香り

何處到・・いずこに到らん

朝来驚・・朝来りて驚く

若故園梅・・故郷の梅のごとし

應人需・・人の需めに応じて

賦・・・・七言絶句の漢詩

 

この少々殴り書き風の書体を見て拙寺住職祐厳が境内の梅を指して「ここで詩を一つ」と所望したというところが思い浮かびます。

ちなみに「老人」の感覚。初老は四十、中老は五十才といいます。

やはり私は「生きすぎたりや」?

お軸に仕立てて良かった・・・