静山荘関口隆吉邸 大田道灌の庭 人のこころの劣化

午前の早い時間からご門徒さんの来訪がありましたがこの日はたまたま三家の方々と時間を持つことができました。

三者三様でそれぞれの近況が語られ、いろいろ聞かせていただいたのですが、それぞれいいこともあればまたその逆もある・・・といったところ。

 

どちらのお宅も「いいね~」の声ばかりが上がること、それが心底私の「嬉しいね~」です。

心の折れるような「残念」も経験されて、またこれからもそれがあることでしょうが、それが「人生」というものですからね。

どちら様もこれから温かな春を迎えるにあたり故人への思いをよせてまた将来の希望やそれぞれ控えているハードルを超えようと前向きに歩く姿を私に伝えてくれたようです。

 

異口同音に出てくる言葉が「寒すぎて・・・」でしたが、世の中は選挙ということでテレビのニュースや世間は喧しい。

大抵の立候補者の台詞もそうですが、若者にその焦点をインタビューした画のそれも同じフレーズで私は「へえ~?」っと驚くばかり。

みんな同じで滑稽です。むしろ恐ろしくも感じますが。

それを吹聴する演台に立つ人も、おそらくそれらを耳にして刷り込まれたのであろうその若者が口にしたフレーズこそ「経済」でした。

乱発して民衆を煽るその語・・・「何だよ経済って」というのが私の想い。

漠然としていて掴みようのない語ですが、要するに「金持ちになる」ための施策なのでしょうか。

経済とはお金儲けのこと。金回りを良くすることかと。

 

「おカネがなければ何もできない」という意見は「そりゃ当然」合点承知乃介。

日頃からお寺の維持に頭を悩ませていますからね。

しかしその感覚は将に"For a Few Dollars More"(幾度も記させていただき失礼)。

強欲で「キリがない」、という意味を「少々学のありそうな語」に飾っているようにも。

欲のコントロールは難しいことですが「強欲」には「破綻」が待っているというのが歴史ですからその思考の若者たちへの普及は即不安を思います。

 

まぁ「金儲け」(投資とも)が成就したとしても反面損失に嘆く者も存在するわけで「貧富の差」もあれば「金儲け」から取り残された人たちとの「格差軋轢怨恨」も生まれてしまいます。

資本主義経済一本やりに成長してきた国ですから基本、経済活動の維持は不可欠ですが、異口同音にどなたも声高にそれを優先してその語を振りかざすのにはちょっと違和感。

 

日本の社会は現状、十分に「成長した環境」を享受しているはずです。これ以上カネに関わる何に傾注していこうというのでしょうかね。

政がやるべきこと、投票者が支持すべきことは「自分(たち)さえ良ければイイ」を排除してその意を見抜くことでしょうか。

他人様を出し抜いて上をうかがうという歪んだ上昇志向は挫折するでしょうしそれを望むなら沈んだ方がマシ。

 

私の将来の心配はそのような金儲け必須の社会ではなく人口減少と子供たちの環境と精神のことでしょうか。

子供たち含む多くの人々のどうにもならない困窮についても今の政治も社会も手を伸ばそうとする努力というものが見えてきませんね。そういう私もしかり・・・ですが。

キリがありませんが、こういう記事がありました。

 

「10・20代死因1位 G7で日本のみ」

2025年の小中高生の自殺者数(暫定値)532人。統計開始(1980)

以降過去最高更新。小学生10人、中学生170人、高校生352人。

寂しすぎませんか・・・?

こういった数字に無視を決め込んで「経済が~」とは・・・

その件「何故だろう」「どうしよう」「策は・・・」とくらい考える方はいらっしゃらない?。

人口減少について頭にはあるようですが彼らを救うことができたとしたら、どれだけの子供たち子孫が遺せたでしょうね。

直系のみ「拙寺の15代 単純計算32768人」。

自殺の原因は色々あるのでしょうが・・・学校、教育、友人、進学・・・そしてスマホとゲーム?。

経済=競争を煽る環境がそこにある。

 

扨、以前記した太田道灌築城の庭園関口隆吉の静山荘なる邸宅があった地ですが、先日久々にその前を通りました。

静鉄の所有地であること、その地の活用をと高級てんぷら店を開業したことは知っていましたが、以前とは趣が変わっていました。

タクシーを待たせての飲食か、2台ほどの営業車が待機していましたが看板も見あたらず「隠れ家的な雰囲気」を醸し出そうという趣向でしょうか。

 

何故かその店への予約の電話が拙寺にかかってきて、それに出た奥方が仰天していたことが思い出されます。

単純な間違いは嗤えますが、最近は人を騙してお金儲けをたくらむ輩が多数、電話に出るのに一つの覚悟のようなものが必要になりました。

嫌な時代です。「人のこころ」の劣化。