「しずおか遺産」スタンプラリー 善悪の字しりがお

気温は30度未満も湿度が高め、堂内は再び扇風機1台の稼働となりました。

まぁそう大したことはありませんでしたが。

 

法要の終わりに、施主ほか皆さんと結構な長話になりました(墓参を忘れるほどに)

「先日は東京で、かつてお爺さんが住んでいた住所地を確認に」赴いたとのことでした。

その場所が木挽町。

 

先日は私も「奥の墓道」氏とその近くを彷徨って東京人の「つっけんどん」(複数おまわりさんたち)と公共交通の切符の買い方、路線の複雑さ、そして大層な混雑にとことんへこまされて帰ってきたばかり。

「奥の墓道」氏はその道化の如くの頓珍漢を「田舎者が・・・」と私を失笑していましたがその時は即反論、「東京の人間の大部分が田舎者と思いま~す」でした。

「みなさんお上りさん」でしょ?・・・

 

ところがその木挽町行脚の件、「会った人会った人、みんな親切親身だった」といいます。

ある方に来訪の理由を聞かれてその旨話すと、その方は知りうる情報通に聞き込み調査を敢行し、遂には「ここです!!」という具合にその場所を特定してくれたとのこと。

途中いろいろな場所を案内してくれて充実した東京行脚を楽しみ、その後その方との交流は続いているといいます。

その場所は元より代々江戸育ちのいわゆる正真正銘の江戸っ子生息地だということ。

地元育ちの本来の江戸の住人の大概は「親身で情けがある」ということですね。そういう方たちと触れ合わなくては本当のトーキョーを感じることはできないということでしょう。

 

扨、午後はのんびり境内雑務を。

先ずは先日私が不在の際に史料館の長谷川氏が「次の企画」のポスターを持参していましたのでそちらを本堂他各所に掲示。

長谷川氏から奥方に例の大河ドラマ、相良城破却と田沼意次退場の回の放映後に何か動きか見られたかを問われたそうですが、奥方は「普段と変わらず・・・」。

すると長谷川氏も「例の竜巻で相良が壊滅状態ニ、と思いこまれてしまったよう・・・」で史料館来訪者も激減したと。

 

それにしてもここ相良はツイていない。しつこいですがつくづくそう思います。

「松平定信の呪い?」などあるワケがないことと思うものの、その件ここまで来ると彼の田沼に対する恨みへの執着は「半端ない・・・」などとついつい。

何せその放映日こそ相良が未だかつて無いほどに盛り上がる・・・などと思っていたくらいです。

まさに幻を見ていましたね。

まさかその前前日に未だかつて無いほどの竜巻が襲来するなんて・・・。

 

長谷川氏が持参した企画のポスターの一番大きいものを門前掲示板に。それがこちら

「しずおか遺産」スタンプラリー』

      ~歴史文化のストーリーをめぐる2025秋野旅~

 

以前あった大河ドラマのポスターは無碍館と本堂で。

 

また数日前に「月下美人はダメだった」との静岡の秋野氏から連絡がありましたが、拙寺の方はここ数日のうちに6つほど開花するようです。

 

⑥は道路わきの掲示スペース。

昨晩の大河ドラマで山東京伝の『心学早染草』の善玉・悪玉の擬人教訓草双紙について紀行で扱われていましたが、その「善と悪」の儒教的(時に仏教的にも)訓戒というもの、これは私ども真宗門徒にとって違和感の他ありませんね。

 

以前記していた夏目漱石の「こころ」の一節の件に、隣り合わせて親鸞さんの御和讃を。

その善だの悪だの・・・お前が何を知っている・・・まさに・・・

 

よしあしの 文字をもしらぬ 

    

ひとはみな 

 

まことのこころなりけるを 

 

善悪の字しりがおは

 

おおそらごとのかたちなり