芳徳寺 柳生一族墓域2 艱難辛苦を重ねた人の言

昨日の法縁は午後3時からの開式でした。

3時前にご自宅に着到しましたが、今来た道の方をみやると押し車を杖の代わりにして歩を進める年配の御門徒さんが。独り暮らしをされています。

約束の時間まで少々ありましたので、その方の元に向ってご挨拶。

以前より耳が遠くなったように思う他はお元気の様子、私の様を見てスグに応じてくれました。

私が「買い物でも?」と伺うと、(これから西日の直射になるので)「家には居られない」そうで「夕涼みに行く」とのこと。

 

自宅にエアコンは設置されているそうですができるだけ使わないように・・・「お恥ずかしいこと」と前置きして「老い先短いけれど節約したい」と仰っていました。

 

その方と肩を並べればどう見ても私の方が余計に生きながらえそうな年齢差ですが、その言葉に私の根性レスを思い知らされました。

自宅内に居る時は年がら年中その電化製品に頼りっぱなしですからね。

吝嗇云々より、自分の足を使って毎日欠かさず「歩く」という気概は天晴れなことです。

 

そもそも「買い物?」の投げかけはおかしかった・・・なぜならばその周辺に店の類は一切ありませんからね。

そして、その時間帯の空気は決して夕涼みレベルではなく最近には無かった風はあったものの「熱風」の如くでした。

 

いやはや私はその方のルーティーンにケチをつけることはできず「車に気を付けてね」と一声かけてその場を離れました。

齢を重ねると程度の差はあるにしろこのくらいの環境変化など許容できてしまうのでしょうかね。

重荷を背負うが如くの経験を積み重ねてきたこの方の忍耐力もあるのでしょう。

 

画像は昨日の続き。

芳徳寺柳生一族の墓域の石塔たち。