熱中症は殆どの場合、その発生場所が室内であることは周知のこと。炎天下でのそれはあまりないということ。
昨日午前のいつもの過酷条件下のお勤めの最中、流行りの簡易式クーラーで冷却できれば・・・などと。
まぁ、日頃「熱中症なんか・・・」などと軽口を叩いている私のいかにも甘っちょろい提案など即却下になるでしょう。それを言うのはヤメにしておきました。
夏物とは言え3枚(襦袢 白衣 衣)+袈裟の重ね着+両袖に通すアームカバーの躰はビーチのデッキチェアの炎天とはまったく違うホットさ。
以前から不思議と思う事ですが、坊さんが熱中症になったとあまり聞きませんね。それぞれの鍛錬があったのでしょう。
しかしなるほど、そういえば本堂にエアコン対応がナイというのは拙寺の如くのポロだけか・・・
しかし、そういった経験、特に「昔取った杵柄」的経験則は重ねた年齢もあり結構に厳しい結果を招くことがあります。
年齢と経験の豊富はリスクに対して時になぁなぁになることが多いのです。
私の境内作業でなど先日の山門の棟瓦に上がった際など確保用ロープは張ったもののハーネスの装着や瓦作業用のシューズは「面倒につきヨシにしよう」でついつい作業を進めていましたから。
まぁ私と奥方の作業でさえ一応は落下防止用にロープは用意していましたが、あの埼玉の下水管落下の事故で最初に落下した作業員が補助ロープなしだったというところ、あまりにもお粗末。硫化水素対策の件もありますが私どもの仕事以下でした。
脚立から落ちて救急車で運ばれたことのある私が言うのもオカシな話。
また今一つ考えさせられたのが年齢のこと。
ダイビング、素潜りについて自分なりに経験を積んできて、機会さえあれば地頭方辺りでもシュノーケリング遊び・・・くらいのことは念頭にあります。
しかしあまりにも久々すぎて、溺れる際の大抵の色々-主にちょっとした事で発生するパニック-について対応できずやはり溺死することもあるのでは・・・と思うのです。
それを確信したのは先日福井で発生した海女さんの溺死事故。
七十代八十代のお二人の件です。
海女さんといえば海を知り尽くした素潜りのプロ中のプロ。
方々の仕事ぶりは尊敬に値するものです。
私はその悲報を耳にして、やはり年齢もあるのだろう・・・と感じた次第。
画像は柳生芳徳寺の裏、柳生一族墓域。
一石に彫られた六地蔵がお迎えしてくれます。
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