グレーチングと焼香トレー泥棒 障がいヤマバト2羽

昨日午前は地代の山の墓地で施主と石屋さんと待ち合わせ。

今年何度目になったか墓じまいのお勤めです。

石屋さんは言います

墓石撤去の仕事が激増(新築激減)と。そしてどちらでも坊さんのボヤキの声が聞こえてくるそうです。

 

当流では親鸞さんの師匠、法然さんが自らを「愚痴の法然坊」と名のったこともあり、坊さんといえども煩悩熾盛の凡夫、ボヤキ三昧の如くの私であったとしても見捨てられることはないと踏んでいますのでその件、残念無念と大きくため息を吐くこともなく、その依頼を受けて、もはやニッコリ笑うだけ。

まぁ以前からそのスタンスは変わりませんが。

 

事情各ある中その方向性の変更について検討していただくことなど詮無き事です。

境内墓域が足りないなどと心配していたのは父親の時代まで。

今あるご門徒さんとただ、末永くやっていければと思うばかりですね。

いずれにせよ未来永劫などあり得ないのですから(昨日)。

 

かなり前に(夫が亡くなったあと)宗旨替えして拙寺の境内墓地を他の寺に移すという事案が立て続けにありましたが、それは奥さんの実家の墓も継承しなくてはならない事情があってのこと。いわゆる墓地の統合でした。

夫に先立たれたら仕方ない・・・ただそれだけでしたが、現状の墓石撤去は「墓じまい」・・・墓碑を撤去して遺骨を海洋散骨するかお寺の永代墓に納めるというものです。

そして他のお寺さんの檀家さんから「檀家として受け入れて欲しい」の声がありましたが私は「面倒だからヤメた方がイイ」と再考を促していました。

今は受け入れしかないと心得ています。

 

また先日は他宗派の方(存じ上げている方)が墓じまいを前提で「私のその時」に拙寺で葬儀をしてもらえるか・・・と打診を受けました。

その方と菩提寺の関係について何か心情的な行き違いが存在するようでしたが、人間同士の問題、どちらでもあることでしょう(当然に私にも存在する件)から私のスタンス「入るも出るも自由」「お気に召すままに」の通り、「息子と坊守(奥方)に伝えます」とすべて了承しました。そういった墓じまいもあるということですね。

一から真宗の宗旨を伝えていくことはなかなか良き機縁であること。私は前向きです。

 

別れ際に先方お寺の「檀家数が少ない」件が出ましたが、その方は「檀家数の多寡は私たちの責任ではない」と。

寺として檀家さんの存在こそ寺の継続にかかわるところですが、その「維持」の面を強く強調し、寺からの主張をしつづけていればいずれその江戸時代から残存している流れ(檀家制度)は大きく瓦解するでしょうね。既にそれは始まっているのかも。

 

寺としての生き残り・・・淘汰されないよう継続性というものを指向するならば・・・行政の手腕に頼りつつ(人口増)、檀家数を増やすこと以外なし。

こればっかりは商売ではありませんので強くコマーシャルすることは控えたいですしそれこそ胡散臭い。

「御利益」なる非化学を主体に強調すれば猶更ですからね。

 

たまたま親鸞さんとの出逢いは案外と今風、皆さんの考えにマッチしているのでは・・・

私としては淡々と日々真宗の宗旨をご門徒に伝えていくこと、それしかありませんね。

私はその流れに流されつつそれを結構ポジティブに生きています。というか生かされています。

ちなみに来週も1件墓じまいがありますがね。

 

①~③は昨日の地代の墓地。

②、③はある日すべての墓のステンレス製焼香トレーとグレーチングが無くなっていたという図。

よって各墓地にある焼香トレーは100円ショップの陶器製のもの(砂利等を敷いて使用)に変わっていました。

 

しかし何処のどいつが始めたかこの不届き者の仕業は勝手すぎて酷過ぎます。

買い取り業者がいるからこの罰当たりが出てくることは必定。

くだらない規制ばかりでその買い取りに関してフリーなんて。

アホらしい。何とかしていただきたいですね。

 

墓地の備品ドロもそうですがグレーチングの方は、通行者や車の「最悪の事態」を無視しているところに猶更腹が立ちます。

たった数千円のカネのために。きっと地獄に堕ちるでしょう。

地獄にはいろいろありますからね~。

私にはわかるのですよ、ホントに。

 

最後の画像二枚は以前記した1本足のヤマバトと闘争関係にならないやはり足が悪く、くちばしの根本にできものがあるヤマバト。

2個体とも障がいがありますが、私どもに慣れ、餌を要求してきます。後者の方は私が玄関から出るやそれを待ち受けていて頭上50㎝くらいまで舞い降りて存在をアピール。

そのために私どもはハト用のエサを用意しています。

自然界では淘汰されてしまうのかもしれない彼らですからね。

 

ヤマバトは番いの行動が多く、ペアは他のヤマバトに対して威嚇の鳴き声をしながら襲い掛かります。

もっと仲良くできないものか・・・決して平和な生き物とはいえないような。