かつての酔狂 冬の白州ウィスキー工場へ

昨日は主に東京からの参拝の方々、午後2時からの法要でした。

読経終了後に「劣悪な環境にようこそ」とあたかもひと風呂浴びてきた~の躰でお内陣から外陣に出てのご挨拶。

「思ったほどの暑さではない」とはフォローしてくださいましたが、今時公共の施設っぽい場所でエアコンの無い空間というものは、そうはありませんからね。

その私の言葉には「申し訳ない」気持ちと自虐の意が込められていたのでした。

 

開式当初に例のイソヒヨドリの美声が私の読経と共演してくれたためその件気づかれたかどうか伺ったところ「アレは読経の際の効果音では・・・? 」と。

そのあといつもの1本足のヤマバトが餌を啄んでいましたので彼も皆さんに紹介。

人間に対する環境は劣悪(扇風機の本堂)ながら、鳥たちにとってはまずまずの居心地を提供しているところを私は声にはしないものの主張させていただきました。

イソヒヨドリも本堂の軒下に止まってその姿をしっかりと皆さんに披露してくれました。ヒヨドリだったらそうは行きません。

 

それにしてもその美声が読経との人為的ハーモニー効果を思わせるとは奇特な自然現象です。

彼らの存在とその気まぐれはこれからますますの楽しみとなります。果たしてずっとこちらに滞留してくれるものか・・・

 

昨日のブログで特攻隊の不条理を記しましたがその隊員選抜にあたり「アンケート」調査というものがあったこと、印象的でしたのであらためて記させていただきます。

そのアンケートとは爆弾を抱えた特攻機に搭乗し敵の艦船に自爆してくれるかを主に学徒・予科練として入った若者たちにその可否を問うたものです。

氏名の頭に空欄があって「望」と「大いに望」の二種が記されていました。殆どは「望」で「否」は有りませんでしたが、あの状況下で「否」と記せない雰囲気が漂っていたことは違いないところ。

 

要は「他者」「上官」 (社会)の目に流されてしまう集団心理が働いたのでしょう。

実際に基地に配属されて「さあ、そろそろ」という頃合いに半狂乱に近くに動揺して周囲に当たり散らしていた者がいたとのこと。

「父母は私を死なすために、大学に入れたのではない・・・」と。

それでもその方は出陣の時、軍歌を歌いながら勇壮に飛行機に搭乗していったとのこと。

きっと私も「奥の墓道」氏もそのアンケートには「望」と記すということで合点。

彼もそう言っていました。我らは流されっぱなしですから。

もっとも成績の方は低レベル、下の下ですから「お前はいらない」となるでしょうが。

しかしそれで命が繋がれば御の字です。

 

当時の特攻機への搭乗員の指名選択について学徒と予科練クラスの20代前後の若者が多く選択されたその原理はその年齢以上の経験者は持ち駒として維持したかったとの思惑があったよう。

そしてその成績上位者は不選抜、保留していたと。

 

「大いに望」を記していても成績が上位ということで選ばれなかった人がいたといいます。

特攻機に搭乗することになる者は「中の上」クラスというわけで、ああ、ここにも道具理論が・・・と思った次第。

私も上等な道工具は使い惜しみし、使い捨てかつ自分の勝手都合での価値というものを重んじます。

 

人を道具として扱う事。

自分以外の他(人)に対して見る目、それこそが劣悪なのです。

 

人間本来の持つ慈悲心の喪失した状況について「戦争だから仕方がない」と冷静を構えること、それは如何にも最悪の自身の落ち着かせ方ですね。

相手もその感情というものを度外視した無慈悲の大鉈(道具)を振るうことになります。その語彙こそが戦争を肯定する言葉でした。

 

人の命を道具としてのみに思わず、死したとて「お国の為」という賛辞を送って終結。

そして上級レベルの者は命を惜しんで生き続ける・・・そういう社会にしていいのでしょうかね。

 

扨、本日も昨日に続いて寒い季節の画像を。

先般は山崎蒸溜所の件、記していましたが実はそのメーカーの人気ブランド白州の工場にも訪問していました。

これは奥方がその山崎工場もそうですが、ウィスキー工場見学にハマり「近場には白州がある」とその見学の予約を入れたのでした。

 

山梨ならば夏に行かないと美味しい果物にはありつけない・・・とは思うものの奥方の口から「外に出向く」ということは珍しいこと。それならば大いに結構とばかりに私は運転手として飛び出したのでした。ついでに私の趣向も成就できれば言うことなしですからね。

 

工場ではウィスキーと天然水のお勉強。

しかし酒を飲まない我らが・・・酔狂なのかやはりバカなのか・・・「奥の墓道」氏が「複雑怪奇の内閣総辞職モノ」 (平沼騏一郎)と首を傾げる私どもの行動がありました。

 

ここでも記しますが私どもは一切合切酒の味はわかりませんし普段一滴たりとも口にしません。というか正真の下戸。

お土産で購入した酒瓶の数本は飾ってありますが・・・ただそれを眺めているだけ。

 

白州工場にはレストランが新しく増築中。

「今度また行こう・・・」と。

その折には再び躑躅ケ崎信玄ミュージアムまで足を延ばそうか・・・またぶどうの美味しいヤツに遇えれば満足。

 

『サイパン戦 発掘 米軍録音記録「最期の1人を殺すまで」』を視聴して本日はおしまい。

時間帯としてはNHK総合のゴールデンタイムでした。