昨日は平日で無風。絶好の境内作業日和。
午前中は寺務仕事や電話対応で煩忙につき外に飛び出したのは13時を回ってから。
密林ジャングル化した坪ノ内(本堂北のエリア)の伐採・整理を行いつつ、この1年溜まった遺影や位牌などのおたきあげを。
当局のお達しで「火はつけるな」ということになっていますがその手のものは単純に廃棄することなどできませんからね。
尚、遺影をお寺に持ち込まれるご門徒さんは毎年何件かあります。
一昔前ならそのアイテムは無かったものですが最近の葬儀などはつきものになっています。
しかし各家庭で相続が進むと「どうしていいかわからない」といった代物になるようです。
仏間にたくさんの方々が並んでいる様は壮観ですが。
勿論、相続者があってもそうなるものですから、墓じまい、お内仏(仏壇)閉扉の機会ともなればどうしてもその存在は困りものになるようで最近はその問い合わせが増えました。
こればっかりはお寺で引き受けるしかありません。
その相続の件、最近は揉めることが多いよう。
先日は、借金の返済原資となるはずの「家と土地は国庫に寄進したのでもはや関与できない」の件について負債の保証人としてサインし、返済を先方から迫られている皆さんからのお悩みについて岩瀬忠震コーナーのところで記しました。
それについては「とりあえず法務局へGO!!」「嘘かホントかスグわかる・・・」とお伝えしていたわけですが昨日「行ってきた」という連絡がありました。
ご年配の方たちでなかなか法務局には向かうことはできなかったそう。先週末に友人に付き合ってもらって探索、難儀はしたそうですが何とか行き着けたとのこと。
朝電話があった際、「なかなか見つからなくて・・・」と切り出されたとき、早とちりな私はいつもの「えいやぁ」で「私がお連れしましょう・・・」など口に出しそうになるところでした。
お節介もほどほどにしなくては・・・
窓口でその経緯をブチまけたそうで、他に来訪者が居なかったのか複数人で対応してくれたそう。
年配者の声に親身になって聞いてくれたなど単なる事務仕事の域ではなく好感が持てる話でした。
その「国庫に寄進」についてみんなで首を傾げて「じゃあ調べよう」となったそう。
すると今のところ不動産の所有名義は亡くなった方(借金している人はその人の奥さん 借金の支払いをできないと言い張り不動産を寄贈したと虚偽の説明をしたのがその娘)のままで所有権の移転も相続の登記も済んでいないとのこと。
そして、今後何らかの動きがあったらお知らせします・・・とのことだったそう。
要は私の思った通り、相続者の「借金の支払いができないので保証人たる面々が支払うべき」の根拠がなくなったわけで、これでまずは不動産の処分を行ってからと主張できるのです。
本来の借金を抱えている方とその相続者にはその件は報せていないというので一安心。
騙されたフリをしていずれ、不動産の処分に関しての保全を思量しなくてはならないとコーチすることにします。
しかしそこまで首を突っ込むとなるとその子息たちを全員呼び出してまともに正面切って闘わないとダメだよ・・・と告げるつもり。「親も貴方たちも泣くことになる」と。
しかしまぁ、私もお調子にのって法要・法務ならぬ「法律」に関して他人様にあれこれコーチングすることは少しばかり・・・の感のりすぎでしょうね。
知ったかぶりの法律知識でプロたちと渡り合えるとは思えませんし、場合によってはご法度となります。
その罪過とは「報酬をもらったら・・・」ですね。
今回、その「法務局へGO」による成果はじめ、「世話になったのでいずれ御礼に」の声がありました。
親戚一同「その手の話を聞いてくれるお寺などそうはない」と大喜びで煽ててくれていましたが。
数百万の借金だけに、もし私が宅建業務の如く色気を出して数パーセントでも成功報酬としても貰っちゃったとしたら・・・「2年以下の懲役または300万円以下の罰金」は確定的(非弁行為―弁護士法72条)。
要は「なんちゃって弁護士」の禁止です。
「びた一文、報酬をもらってはイケない」ということ。
私もその件承知していて一切合切その気などないのですが、先日は「みかんをとってきた」ということでそれは頂いちゃいました。
まぁ別のお仕事はさせていただいていますが・・・
またその報酬とはおカネに限っていません。物品のお礼もアウトですね。
それを奥方が「ヤバいことになるから、ほどほどにしておけ」と忠告していたワケです。
まぁ、奥方は「イザとなったらお寺へのご寄進」ということにすれば・・・などとニヤニヤ。
それでは政治屋のカスども(「アベハ」とやらの集団キックバックの詐術)と同類になってしまいますからね。
話は飛びますが特捜ガンバレGOGOGOGO!!!!応援しています。
法律関係のコーチングへの謝礼は絶対にお断りします。
そればっかりはタイホされてしまいますから。
私は本来の寺としてのあり方(皆さんのお話を聞いて一緒に考える)というものを模索しているだけなのです。
そしておカネがナイというお婆さん方に「弁護士を雇いなさい」などとは言えませんよ。
それが弁護士ナシの「本人裁判のすすめ」なのです。
それはその子供たちのヤル気次第になりますが。
私は次回以降それを勧める予定です。
ブログでも幾度か記したことがありますが、それは案外カンタンです。
本人がやれば弁護士(代理人)などイラないので出費と言えば(印紙代等は覚悟しなくてはなりませんが)交通費と出張費と作文の時間のみ。
口頭弁論の呼び出し日には必ず出頭しなくてはなりませんが、その場はまず「ハイかイイエ」程度の毎度の顔見せ会。
担当裁判官も同席しますから素直でイイ子にして心証を害することがないよう・・・
肝心なのは出廷前に提出する「準備書面」・・・要は作文です。
主張論理を後押しする証拠があればその提出も。
今回でいえば虚偽の財産贈与の話をして負債を逃れようとしたこと、実際の登記書面等の提出などですね。
そちらで相手の主張に対する反論をしつつ、かつ自らの主張を展開していくだけです。
「お気楽に裁判所へGO」のすすめですね。
それが10か月程度続いて、裁判官から和解の提案が出る(弁護士費用ゼロ)のですが、今回の場合、勝てる確率高しとみました。
まぁ今回は既に債権者から訴えられている現状、そこでの裁判に正面から向かい事情説明と主張を行い、相手の弁護士に相談していくのも一手(債権は本来の負債人たるべき者から取れ・・・財産隠避の暴露)です。
相手の弁護士も「取りやすいところから取る」それは鉄則でしょうからまずは「保証人に」ということになるのでしょうが。
尚、その皆さん方は拙寺の檀信徒さんではありません。
真宗のご門徒さんではありますが、たまたま拙寺に別件(墓地改葬)依頼で来訪されその相談を受けたのでした。
扨、先日は設楽原勝楽寺の北側の図を記しましたが本日は南側の山門から。
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