謎の「索麻権現鎮座」 佐久間玄蕃盛政 

先日境内で元の総代ご夫妻の墓参にたまたまお会いし立ち話。

映画のDVDをレンタル展開しているチェーン店の看板を今月いっぱいで降ろす件です。

残念なことですが「時の流れと変化」には抗えないと。

どちらの若い連中、息子などもそうですが「ビデオ、DVDを『借りに・・・』」などいうとバカにされるようになりました。

気の利いたテレビのリモコンにはNetflix(ネットフリックス)ボタンが光っていますし、アマゾンプライムなど最近よく聞く映画等の配信グッズ、それら世に溢れています。

 

元総代のもともとの稼業は本屋さんですが書籍もネット大繁盛の時代で苦境の様。お隣の榛原の書店は数年前に廃業しています。

そしてそれら、かねてから将来が見通せない旨を吐露していました。

レンタル店の今は閉店セールで噓のように忙しいと。

他府県ナンバーの車から降りてきた人が行列をなしているとのことでした。

閉店の情報を流すと、不動産系主体に各方面から建屋の賃貸について打診があるよう。

ジム系、学習塾、コンビニなどなど。

他にも別に業態変更・店舗統合やフランチャイズ契約解除等々、散見され相良での意気消沈は拍車がかかっています。

 

不祥事のあったスルガ銀行の当地撤退もそう。

奥方は「いちいち隣町まで行ってられるか!!」と不便になるその銀行とのおつきあいを今後少しづつ解除していくとのこと。

それは仕方がないことですね。

顧客サービスを無視しての方策なのですから。

しかしこのように目を覆いたくなる地元の有り様、民間のこととはいいながら前向きな行政の施策はないのでしょうか。

 

フランチャイズ・・・拙寺も真宗大谷派東本願寺の看板を掲げて約四百年。各地にはその看板について、当流だけに限ったことではありませんが「降ろしました」の件やたらと耳にするようになりました。

日本全国外資系企業へのサラリーマン化が進んでいるのかも知れません。まぁそうなれば文化もへったくりもありませんね。

 

また、昨晩伺った秋野氏からその談。

毎年恒例となった平田寺で催される田沼意次の命日法要(7月24日)に出向いたそうですがその出席者はなんと秋野氏がたった一人だったとのこと。

 

どうやらいつもの市の関係者の皆さんは駒込の勝林寺に参詣に行ったとのことでした。

それにしても地元の寺を尻目に「何が大河ドラマだ・・・」と。

お怒りの胸の内を隠しませんでしたね。

 

私が驚いたのはその日は平田寺では葬儀があったとのこと。

葬儀の後に地蔵盆とやらの法要とそして時間延べした田沼命日法要の連続になったといいますから、そのご苦労には痛み入ります。

平田寺は今後将棋の会場にもなっていますので本当に大変だと思います。

 

扨、吉良の海蔵寺墓域の続き。

こちらには「まさか」の伝承がそれも「密かに」あるのです。

墓域の無縁墓の集団の中に。

柴田勝家の甥で通称「鬼玄蕃」と言われた佐久間守政を悼む「索麻塚」です。

賤ケ岳戦の後、秀吉の手で捕縛され、京都にて斬首梟首とあいなるわけですがその胴部分?を家臣の鈴木八郎治なる人が三河の故郷であるこの地に運び出して密かに埋葬、長らく供養していたとのこと。

梟首された首を夜陰に乗じて盗み出すという件、よく聞くところですが、体の方はちょっとね。

 

首を持ち去って供養したのでしょうか・・・それならば何とか理解できます。

実際に当地には「佐久間屋敷」という名があったといいますので、まんざら架空の話とは思いませんが。

要は開発によって消滅されてきた遺構を急に思い立って表に出してきたような気もしないでもなし。

壊してからでは既に遅し・・・こちらに移動される前には堂祠もあったようです。

その上には今、何が建っているの?と言うのも興味の内。

 

経済活動と社会利便の流れは往々にして歴史文化を壊して成長していこうとしますからね。