前回断念 雨山城(阿知波城)  有難くも登城

昨日のNHKの番組「宅地の盛土リスク」を視聴。

宅地造成による悲劇の現場の例にその悲劇が予測される場所が日本全国そこいらじゅうにあることを報せていました。

業者もバンバン造成、その上に建物。売りまくりますが、行政の指導もデタラメの感。

つくづく思うのは家を購入する時、できるだけ古い地籍図(土地の履歴)を取り寄せて「かつての地盤」を知ることが肝心と。

「谷埋め盛土」「隠れ盛土」なる語がありましたが、その上に宅地がある場所、上部にそのような盛土のある家は土砂崩れに見舞われるリスクと付き合わなくてはならなくなるということ。

 

構造物に対する被災の対策はあってもこれまで造成後の宅地への対応は後手後手になっているようです。

何せおカネがかかることですからね。

販売業者の重要事項説明に造成時のリスクについては触れられないでしょうし、そもそも販売にあたって「ネガティブ情報はまず隠す」というのが当たり前のような世界ですからね。グレーな部分。

家を購入したとはいえ悩みは尽きません。「有無同然」。

 

そして23時からのETV特集。

「弔いの時間を見つめて~」を続けて。

昨日も記した通り色々な「送り方」があるものだと再認識。

ゆっくりのんびり時間に追われない方法を模索したというところですが、地元以外、首都圏の法事に呼ばれれば、葬儀時計の針を見ながらの読経になりますからね。

また一人の死によって家族の「日常を奪われる」とのことばは如何にも重たい。それがまた「無常」です。

 

さて、何度か記していますが前回の雨山城行脚ではその城塞の痕跡を辿ることはできなかったわけですが今回は雨山城(阿知波城)を体現することができました。

以前はその城塞の存在が知られてはいましたが、場所詳細がわからなかったということですが、最近になってから地元有志が史料の探索から現地を実際に歩いて特定できたということですね。

 

よって「城はこちら・・・」という具合に石標と掲示板の設置が進んでいて、何も知らない観光の人が偶然に出会ったとしても「ちょっと行ってみようか・・・」という気にさせるアイテムの整備がなされていました。

ただし「東アチワ」という小字が城屋敷でその裏山が城であることがわかっていますが本格的発掘調査は行われていないようで「確定」とは言えないようです。

 

今年初めての山城トレッキング。

ガレ場に近い礫の散らばる登攀路は病み上がりと左足小指未完治の身にとってかなりキツイものがありましたが、「ここは一気に・・・」とばかりに勢いだけで上がりました。

ということで今年初めての筋肉痛。足指の治癒も程遠い・・・

登攀路右側には雨山川に流れ込むその支流河川があり、自然堀にも水の手の確保にも十分な立地です。

 

本郭と思しき平坦な場所は雨山川の対岸の台地上先端。

登攀路よりクランク状にさらにキツイ傾斜を登り尾根の突き当り。

山城としては軽度の疲労度でした。その日のコンディションで丁度いいくらい。

 

左手に雨山ダムに風越峠方向が右手に私がやってきた岡崎方面の山々が連なっています。

ざっと見て砦、物見櫓の類の規模でしょうか。

地区象徴の城塞として徹底抗戦となれば籠城となるのでしょうが、主郭に繋がる尾根上に散らばる礫の多数を見ると事前の投石用に上げたものが「未使用に付き、残された」と考えてしまいます。数百年前の人為が今も残っているかというところ甚だ疑問ですが。

 

今川後詰め攻城戦略はその曲輪より高い場所からのものになるでしょうから城との上下位置関係は逆転、阿知波一統の敗走はそのまま雨山川沿いに下って行った・・・などと考えた次第。

それにしてもその点を考えると、その段丘先端からの眺望の良さはあるもののそちらよりさらに上部からの攻撃への脆弱性が顕著であるため、「その時は逃げる(捨てる)」という割り切りが必要な城だったかと。

挟み撃ちにあったらひとたまりもないでしょうから。

 

 

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コメント: 2
  • #1

    がつお (日曜日, 15 1月 2023 10:13)

    うちは両親ともに直葬でしたね
    父がそう希望していたというのもありますが、自宅で看取ってそのままでしたし、焼き場を待っているのも費用が嵩むばかりなので、直近で空いている時間をおさえてという感じでした
    後日お寺に行って御骨で法要をやりましたが(そのまま納骨)、現代はこの方がいいような気がします

  • #2

    今井一光 (日曜日, 15 1月 2023 21:09)

    ありがとうございます。
    各家の事情もあるでしょうからベストな選択をするということが肝心ですね。
    息子が言うには首都圏ではその方法がかなりの速度で進んでいるようですが。