浅野家ほか大石父子に堀部その他数多 泉岳寺墓域

先般、偉人マンガ「田沼意次物語」が刊行されて、拙寺もその配布があったのでしたが好評ということで一般販売が「GO !」されました。

当初はあくまでも地元子供たち向けの学習教材としてのスタンスだったようで、一般の人たちへの販売が待たれていましたがいよいよというところでしょう。

今のところのその販売状況については詳しくは知りませんが、このほど別系統のマンガ執筆の話が出てきているよう。

 

その実現可否も不詳ですが、昨日某マンガ家さんと編集者の方の拙寺見学がありました。

平田寺に寄られて徒歩での来訪ですから、相良の街中の散策取材を兼ねてのことだったよう。資料館の長谷川氏の手配によるもので、こういった場合、私の仕事は本堂と天井下の電灯スイッチの点灯くらいのものですが、この日は長谷川氏が(再び?)風邪に倒れたようで、私がひと講釈させていただきました。

 

話はいつもと同様、田沼=賄賂政治家のイメージは当時流行した「読本」からであって、いわゆる「ないまぜ」であり、今でいうネガティブキャンペーンの手法。

特にその読本作者に「地元遠州から」の名を記し、さも統治下地元庶民全体から自然に沸き起こっているをイメージにする手法、その陰に松平定信の存在(断定史料は不在ですが)があったことを付け加えました。

 

「どんなマンガなの?」 と聞けばシリアスではないとのこと。

まぁ何であっても、相良の沈滞ムードを掃き散らかせるよううまいこと頼みたいものです。

 

さて、討ち入りの日。泉岳寺墓域です。

たくさんの志士たちがいる中、申し訳ないところですがビッグな名の人たち限定で。

他の人も各演劇で描かれていますから、赤穂ファンには知った名ばかりでしょうね。

 

たくさんの墓石が並ぶ中、大石内蔵助⑭とその息子主税⑪の墓石が覆堂式。

主税の覆堂の左隣が堀部安兵衛

浅野長矩の墓前にも梅(昨日)がありました。

⑥⑦は浅野家⑧が瑤泉院の墓。こちらにも線香が絶えることはありません。

 

この墓域入口には若い僧侶とオバちゃんが待機、お参りの入場者に線香購入(1束300円)の依頼があります。

代金を渡すとそのオバちゃんがコンロで着火してくれるという流れになります。

「各墓に2本ずつ程度添えて参拝ください」とのことですが、火のついた束を持ち歩きますので体中に線香の匂いが染みつきます。私は特に違和感ありませんが、この地に何故か多く佇む外国からの皆さんはキツいかも。

線香の煙も日本の文化ですね。そういえば先日の浄瑠璃「本朝廿四孝」に「十種香の段」がありました。仏前に香の煙はつきものです。

 

渡日海外旅行者向けのパンフに掲載されていることが推測できますが、英語での掲示板の用意もなかなかのもの。

しかしまぁ、日本の武士というものの忠義と腹切りに関して彼らはどう思うのでしょうかね。まぁそれへの興味津々があるのでしょうが。

 

私は今回初めてこちらのお寺にお参りしたのですがこれまで来られなかった理由は駐車場が付近に殆ど無いこと。

台地上に上がっても付近のコインパーキングはいつも「満」の字ばかりです。

おそらく12月14日など駐車できる場所は見つからないでしょうね。

どちらか遠方に駐車して歩くか京急泉岳寺駅利用ですね。