西尾 安休寺の関信三 日本初の幼稚園長

連日各放送局の番組に姿を晒すあの送迎バス、場所によっては「猫バス」などとの名称でまさにそれっぽい園児が「乗りたい」と思わせるような装飾を施しているものもありますが、特にあの問題となったバスには窓がナイのでした。

というか塗装が車体だけでなく窓にまで描かれていたということですが、この送迎バス全体に描くというやりかたを始めたのはあの理事長さんだったとのこと。

 

子供ウケがイイということで各園にそれを広めたとともいいますが、今スグ稼働中の送迎車の窓塗装は止めるべきですね。

たとえそのとき、理事長さんが車内未確認で外に出たとしても窓から中の様子が一瞬でも目に入り、女の子の存在に気付くことができたかも知れません。

また取り残されたとしても車中から外に向かって手を振るなどしてアピールすることもできましょう。 

あの装飾は外向きには子供たちに可愛さばかりを振りまいていますが内部といえばまさに結果的に密室監禁の場。

 

あの理事長さんは交通安全活動等で警察関係への出入りがあったといいますが、警察からはあの送迎バスの窓塗装への警告は無かったのか首を傾げるところ。

そもそもアレで車検が通るものなのでしょうかねぇ。

以前は窓にスモークフィルムを貼っただけでご指導を受けた方を知っていますが・・・

 

民放の情報番組を流し見していると実際に都内の幼稚園の先生を呼んできて問題の幼稚園との比較と所感をコメントしてもらっていましたが、まずは普通とは違う杜撰さを指摘していましたね。

 

その中でお茶の水女子大学附属幼稚園からその理事長さんらしき方が招かれている番組をたまたま視聴しました。

さすが「幼児教育はコレ」といった権威を引っ張ってくるものだと感心しましたが、このお茶の水女子大学附属幼稚園の初代監事(園長)が関信三(1843~1879)という人です(最後の画像)。

 

明治のドサクサの中、ドイツの教育学者、世界初の幼稚園を創った「フリードリヒ・フレーベル」という人と出会ってその幼少時教育思想を日本に持ち込み全国に広げた第一人者。

その人は真宗大谷派の僧侶ですね。

お寺は三河、西尾~幡豆郡一色町~の安休寺(場所はこちら)ですが、この寺は三河では学者肌の人物を輩出する名のある寺です。

 

彼は寺の末子に生まれましたので僧侶といっても当初より活動は自由だったかと。

しかし相当頭はキレたのでしょうね。

当初は明治政府からの指令によって国内キリスト教団体に潜入して間諜活動をし(当初キリスト教は得体のしれぬヤバい宗教と考えられていました)また、本山に上がって門主(現如さん)のイギリス行脚に随行したり・・・帰国してからは東京女子高等師範学校の英語教師になってそちらで日本初の幼稚園を創設したのでした。

惜しいかな36歳の生涯でしたがその歴史には欠かせない人でした。

 

以前ブログでは高倉学寮の幼稚園の併設されている図を記したことがありましたが関信三は高倉学寮の寮司(トップ)にまでなっていました。

米国人のキリスト教神父の元で(スパイ活動)英語を習得、ドイツ人の幼児教育を日本に伝え、それまでの日本には考えられないような施設を創る・・・三河門徒中、臨機応変の相当のキレ者でしょう。

 

境内鐘楼には例の突っかえ棒が・・・