井口弾正 城館址周辺を歩く つい「化けてでるよ」

昨日も西に東、遠方からの来訪者があったため14時からの盂蘭盆会法要の開式でした。

午前早くからは「広島の黙祷」にあわせて拙寺の鐘が七回撞かれました。

夜間はNHK「原爆が奪った"未来゙」(6000人の中学1年生の死)を視聴。

なんまんだぶ なんまんだぶ。悲惨な画像を視て画面に向かって手を合わせてしまいました。

 

子供たちとその縁者たち・・・何という「不仕合わせ」。

気の毒すぎます・・・それぞれ子供たちを出した親は「後悔の念を抱く」とはいいますが、きっかけはあの時の国のありさまがもたらしたものですね。軍が依頼した建物疎開の勤労奉仕、人工(にんく)として子供たちが動員されていたのですから。

「戦争遂行の為」(陸軍中将)のその理由。

被ばく後遺症(癌発現)もそうですが「生き残った者の葛藤(トラウマ)」というものも尋常ではありませんでした。

 

その日は納骨がありましたのでお天気の具合が気になりましたがうまい具合に晴れ渡っていました。それこそ「仕合わせ」。

ご納骨のタイミングといえば四十九日法要のあとというのが一般的ですが、拙寺は施主、ご家族の意向を尊重します。

その四十九日法要といえば雨降りでしたので「こだわることはないですよ~」ということで昨日まで日延べに。

 

また「四十九日法要」の開催について、きっちりと49日目をカウントしながら「一同都合が合わない、何時にしていいかわからない・・・」の声があがりますが私は「いつでも都合のいい日にどうぞ・・・」というのが常です。

 

しかしそのあまりにも「都合のいい」ことを先日依頼されて思わず「(私なら)化けて出るよ~」と言い放った件がありました。

真宗坊主がその手の脅し台詞を吐かないというのは当然のことなのですが、あまりにも勝手な差配にその言葉がつい出てしまいました。

 

先般、私がこちらに来た当初から親しくお付き合いしていただいた方が亡くなりました。勿論、檀家さんというか、檀家さんだったというか・・・そんな方。

ご長男がエホバに入信し、家を相続することになり他の弟妹たちは色々あって家を出てしまったため、その方の生前、元気だったころに地頭方の山の上(こちらはいつも記している地代の墓地ではなく地頭方辻に近い山)の墓地を廃して拙寺一所墓(永代墓)に代々の遺骨を納めていました。

 

その方と初めてお会いした頃からその「悩み色々」を聞かされていたく同情していたのですが、墓じまいしたとはいえ「ご当人はどうなるのだろう」と心配していれば案の定の結末がありました。

 

施設に入所してから老衰で亡くなったそうですが、私がその訃報を聞いたのはその翌日のこと。施主からではなくその家を出された弟さんたち。

エホバの兄さんはお寺との折衝はできないそうでその微かな伝手で弟さんにその「遺骨処理」を依頼したとのことです。

すると「葬儀式はやらない」しかし「納骨はタノム」とのことで何ともいやはや。

墓じまいをしていること、御当家の永代墓として故人との関りがあったことを勘案して了承していたのですが。

 

そしてその家族のみの「火葬の会」の如くの集まりのあと、その帰りに拙寺に「遺骨を持参、直行する」と言ってきました。

直前にその電話があってあまりにも理不尽であったためついつい「エホバの兄貴は来させるなよ」と強烈な悪口雑言を吐いてしまいましたが、その遺骨を弟さんたちが本堂に持ち込まれた際、その「化けて出るよ~私なら・・・呪うよ~」を続けざまに。

 

エホバの兄貴に(言ってくれ・・・)「49日くらいは家に居ていただいて同じ屋根の下、寝食一所させていただくのがせめてもの親への報いだろうよ」と。「母親だぞ、恩知らず(エホバ)め・・・」でした。

ちょっぴりその言は反省しますがやはり内心「地獄に堕ちやがれ!!」と門徒坊主の腹黒さ。私だけか・・・

 

弟さんたちは追い出された身で関与不可ではありましたがその遺骨の行先を心配して拙寺に連絡してきたわけですから私から「それを言われても・・・」だったでしょう。

そんな兄を持ってしまった不憫を思ってくださいな。

 

他の縁者の痛みは大いにわかります。

世の中にはそういった意味不明の新興系宗教に関わると親戚一同大迷惑になることを知っています。

本当にロクなことがありませんね。「不仕合わせ」というものがそれですよ。

 

不気味宗教に入信している人は寺を「骨の捨て場」と考えているのでしょうか。その時だけ都合よく。

奥方は「断ればいいじゃないか・・・」とは言いますが、「永代墓の件、故人と私どもとの個人的付き合いがあったからこそ・・・、そして(エホバとの付き合いは)コレが最期」ということで承諾してもらいました。

 

ちなみにかつてブログにて記していますが私の友人S氏はその奥さんのエホバ入信をきっかけにして精神的に追い込まれ、家庭崩壊、自殺に追いやられています。

今お騒がせのインチキ宗教の件もしかり、徹底的にその関係政治屋どもを追い込むべきですね。国民を食い物にして・・・

 

また彼(自殺した)の墓参りに行く頃になりました。

横浜の「奥の墓道」氏は「今年も見送る」とは連絡がありましたが・・・。

テレビでは「楽しいお盆休みに旅行を・・・」などお気楽なことを言っていますが彼は「その手はのらない」よう。

リスクを負う必要はナイということですね。

この休み期間の人の大移動、その結果はさて・・・国民総自己責任。

 

さて、昨日イキナリ近江に飛んでしまいましたがその続き井口弾正の城館の址、富永小学校の周辺について少々。

①~⑤が井口家菩提寺といわれる理覚院の図。

⑤に井口家宗家は今は兵庫県三木市にあることがわかります。

⑥~⑪は周辺住宅街に見られた墓石たち。

⑥~⑨は同所のものですが、中央の宝篋印塔が井口弾正の石塔か。

⑨の一石五輪塔の深彫りレリーフはよくできています。

 

 

 

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    小山昭治 (日曜日, 07 8月 2022 08:54)

    見捨てられた遺骨でも粗末にはできないもの。いいことをしてくれました。
    だから無茶をしてもしょうがなく納得する。
    住職のいいところ。
    毎度、愚痴も読ませてもらってます。ありがとうございます。
    南無阿弥陀仏。

  • #2

    今井一光 (日曜日, 07 8月 2022 12:20)

    ありがとうございます。
    無茶と愚痴だらけ・・・
    是非によろしくお願いいたします。