三河人先達の脳裏 三河地震の痕跡 深溝断層

昨日、聞いた話。

「郵便局の口座を解約して信金に変えた」の件。

比較的「少なくない」金額だったとのことで、一応その理由を窓口で問われたそう。

「小銭の入出金でいちいち手数料を取られるのはたまらない」旨話したそうですが「それでしたら窓口にて対応できますよ」との案内。

するとその方は窓口が面倒だからCDを使用したいのに意味不明であると。

「お客の利便性を考えていないね」と言い放ったそうです。

 

国の進めているマイナンバーカードにしろ、「管理者の利便性」主導の風が流行りもののようで。

庶民にとってはますます不便になった世の中を感じます。

年配者にとっては特に。

 

先日の相良仏教会に集まった各寺院のテーマとしてもやはりその件あがりました。

私は小銭を郵便局に「切手を買いに行く」と力説。

購入ですから先方がそれを拒絶するはずもなく。

時間があったら、「一枚・・・一枚・・・」と番町皿屋敷の如く恨みを込めながら小銭を数えてお支払いしましょう・・・」

 

さて、先日は新城の震度4の地震につき「古木戸城跡の常夜灯」やお寺の石灯籠をあげてその崩落危険について記しました。

三河のお寺にお邪魔して気が付くところといえば案外とその石灯籠が本堂前に対で配されているところを拝見していますが、当家にはそれが無いこともあって一時はその灯篭が「あってもイイ」などと考えていたことがあり、その後その考えは完全に失せていることも記しました。

境内が狭いこともありますが、やはり地震です。

 

あの常夜灯撤去処分に関して問題提起された理由は「今度起こる大地震」(南海トラフ)と対策ということになりますが、三河の人たちは我ら遠州人と同様それが頭にありますね。

よって危険な事案を事前にできるだけ排除しておこうという試みでしょう。

たとえばこれも一つの対策ですが、私も頭から離れない「本堂補強」用「突っかえ棒」をやるかやらないか・・・やるならどこにどうするか・・・頭から離れませんが(長因寺本堂正面からの図にそれが見えます)、こうやってまごまごしているうちに地震が発生しそう、何かこのまま「無策」を後悔しそうな気もします。

 

新城の中央構造線の件も記しましたが、三河といえば三河地震がありました。

当時はその手の被災状況を公表せず国民に報せないという国の施策があり(今のロシアと同じ・・・)また、厳密にデータを集めようという思想もなかったために正確な数字は残っていないようですが2000~3000人が亡くなっているようです。

 

ただ地元の人々にとっては「多くの人命と家屋が失われた」という悲惨の記憶は残っていることは確かでしょう。余震が1日に50回近くあったといいますから、経験者の脳裏に焼き付いているといっても過言ではないでしょうね。その恐怖も子孫に伝わっているということです。

 

先日、駅前で大火に見舞われた幸田。そちらの深溝の地には「深溝断層」なる隆起と沈下の爪痕が保存されています(場所はこちら)。

地盤そのものがそれだけ動けば、「突っかえ棒」で支えたとしても「もはや無理」のレベルですね。

しかし「何かしたい」ともがきたい、抗いたい。

気持ちだけでも。

 

 

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コメント: 4
  • #1

    野村庄右衞門幸正 (火曜日, 12 4月 2022 11:35)

    昔は東海地震って言われてた記憶があります。子供の頃から来る来ると言われてますがそろそろ本当に来るのか?という気がしてなりません。

    そんだけ大きな地震がくるとその数ヶ月後くらいには富士山の噴火などもあり得るとか。。。

    100年とか200年の単位で定期的に地震はメカニズム的も起こると思うんですが、その昔の相良のご先祖さま達はどのようにして災害を乗り越えたのか気になります。相良だと海も近く津波の危険性も高いのではと思いますし。

  • #2

    お祭り大好き (火曜日, 12 4月 2022 15:19)

    飯津佐和乃神社の拝殿前には、田沼意次侯重臣の三好四郎兵衛が安永7(1778)年・倉見金太夫が翌安永8年に寄進した一対の石燈籠が歴史遺産として残されていますが、確か「危険」の注意表示があると記憶しています。
    歴史遺産と安全確保の境界線は簡単でないと感じています。

  • #3

    今井一光 (火曜日, 12 4月 2022 19:50)

    野村様 ありがとうございます。
    地震の対策という対策はそうはありませんね。
    心には留め置くところですが、その心配ばかりはしていられません。
    キリがないですからね。
    淡々と「その時は山に逃げる」が昔も今も一番のような気がします。
    あとはその時どこに居るかできまってくるでしょうね。
    尚、次の地震では富士山の噴火もセットでやってくるということは誰もが覚悟していることでしょうね。

  • #4

    今井一光 (火曜日, 12 4月 2022 19:56)

    お祭り大好き様 ありがとうございます。
    歴史遺産は石塔以外にたくさんの「危険」がつくまといますからね。
    古い建造物に「耐震」の思想などありません。
    藤枝の田沼縁の石鳥居なども思い浮かぶところですがもはや打つ手なしなのでしょうね。
    地震が無くても崩れそうな感じもします。
    補強工事は経費がかかりますからね。
    しかし公園ですから放置していてはダメですね。
    となると「撤去しろ」の声が出て来るものなのです。