流転輪廻の糸車 娑婆の大年 三河別院の石碑

プーチンは国内の世論には案外気を使っているよう。

昨日ロシア政府系放送局の生放送中に「戦争反対」を掲げたあの女性の消息について、不安を記しました。

世界の人たちが気にかけていたところだったのですが案外と早い開放で一安心ではあるもののいつものロシアとは違うかも・・・を感じました。

まぁこれから何を言い出すがわかりませんのでうまいこと家族一緒に出国するのが一番。安全を提供してあげて欲しい。

 

取り調べが14時間に及んだとはいいますが裁判所のお達しは何と罰金刑。日本円で3万円と少々で開放されたとは意外です。

あれだけの無茶をやらかしているプーチン、その無神経さの露呈の数々を見せつけられてきましたがこの件、彼の深層心理の不安部分が浮かんできたようにも思えてきました。

あのパターンは収監された挙句自然死を装う方法で「始末」してしまうというのが絶大権勢を誇る為政者の常套手段を匂わせましたからね。

 

今回大いにその寛大さを見せつけたわけですが、それはそれだけロシア国内の世論を中心に人の目に殊に気を使っているということ。

ということはロシア社会というものが今の戦争と殺戮の「意味」について気が付いてくれれば解決は早くなるのですが。

そういうことから真実の報道こそが彼にとって一番に困ることだったわけですね。

海外からのサイトを閉鎖しまくっていることからわかります。

 

22時すぎからのウクライナ大統領による米連邦議会での演説を視聴しましたがさすがの発信力を感じました。ビデオを織り交ぜるなど演出による説得力がありました。

アメリカ国民への同調を求めて確かに感動(Standing ovation)させられるものだったでしょうが、要請された支援の通りアメリカが出れば=世界大戦というジレンマがありますからね。

「表向きは知らんぷり」でも裏で思いっきりうまいこと画策して欲しいものです。

 

さて、先般お墓参りでお会いした方から「お婆さんがそろそろ・・・」との報せを受けた件。

昨夏は元気に墓参にご一緒されていたことを記憶していますが先般転んでしまい背骨を圧迫骨折したそう。

それ以来寝たきりになって徐々に食が細くなって点滴での栄養補給に移行しているとのことでした。

満99歳で三桁まであと少々。

「惜しい(生かせてあげたい)けれどこればっかりはしょうがない・・・」とのため息を感じました。

 

その「圧迫骨折」の件、最近よく耳にするようになりました。

一言で脊椎が押しつぶされる感じだと思いますが、齢を重ねるとちょっとした衝撃でそれが起こるようです。

治療の方も手術しずらい箇所ということもあって長期の療養になってしまいます。

御年99ともなればその安静の持続・・・「動かない(動けない)」は致命的ともなります。

昨日も「動かないと筋肉内のカルシウム濃度が低下して筋肉量が減少する仕組み」を世界で初めて解明(神戸大大学院)というニュースがありました。

 

そしてその件、他の体の部位へも深刻な影響を与えてしまいますね。

このご時節、細かい対応が制限されて家族の心配にやきもき度はアップしがち。

しかしながらすべてのことを「おまかせ」するしかありません。

 

ちょうど「99歳」ということでその同年の方が記した歌を三河別院から。

本堂の裏というか境内の脇になると思いますが滅多に人はうろつかない場所。そちらに石碑が建っています。

ちなみに三河別院の本堂の真裏は岡崎ボーイスカウト第8団のベースになっています。

 

その石碑に刻まれた歌はいかにも真宗の門徒的、ほっこりされるものです。現状、人目に付きにくい場所にあるというのは少々残念なことですが。

 

「流転輪廻の車より

 三毒五慾の糸を出す

 五慾の糸を縦にをき

 念と称名 横にして

 今日も明日もと織り立てる

 縫うて仕立ててたたみあい

 娑婆の大年越すなれば

 明けて浄土の晴れ着物

               稲垣あさ 九十九才」

 

 

平成五年三月に三河別院輪番の藤谷信雄氏によって建てられたとのことです。

 

蛇足ですが「車」は糸車。

「大年」は「おおとし」で一般的には大晦日。「娑婆の大年」となると「人生の大晦日」でそれが「明けて」は「娑婆世界が終わる」ということ。

それが「晴れの着物となる」は真宗的達観が見られていかにもなるほどと感動させられました。

99歳にしてそのキレキレの歌が詠めるとは・・・そちらも驚きですが。

 

一茶の「ともかくも あなたまかせの 年の暮れ」をやはり思い起こします。

    

 

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コメント: 2
  • #1

    がつお (木曜日, 17 3月 2022 13:30)

    NHKのがってんじゃないですが、年を重ねて大事なのはカルシウムとタンパク質
    両親の介護をしていてそこには気を使っていましたね
    1日700mg以上のカルシウムと60g以上のタンパク質
    高齢での骨折は即寝たきりを意味しますからね
    タンパク質の経口摂取が下がると血中のたんぱく(特にアルブミン)が減りますしね
    アルブミンが減ると血管から血漿がもれて最悪は腹水や胸水も
    そこに肝機能が低下すると一気に来るので注意が必要ですね
    そのとき肝機能の代わりを筋肉が果たすらしく自分の持っている成分を消費して血中のアルブミンを作るので筋肉が痩せていく
    医者でも学者でもないので実体験での個人見解ですけどね

  • #2

    今井一光 (木曜日, 17 3月 2022 14:03)

    ありがとうございます。
    今節春の法要ではご参集のみなさんにその辺りの件、お話できればとおもっています。
    私は「肉は食べません」があまり感心できることではないことも。