作善の道を講ずる 転迷開悟を勧める 二月堂

トーキョーは遂に4000(4058)の大台と相成りました。

当初の「8月初旬には・・・3000」との指摘は承知していましたが真に「結構スゴイ・・・」という現実。

ここ静岡も168人と過去最高の感染者を出していました。

静岡県は「生活維持に必要な場合以外は一歩も外出せず、同居家族以外とは会わないでもらい、命を守る行動を心がけてもらいたい」とのアナウンス。

なんてったって「一歩も外出するな・・・の県民へのお願い」はまさに異例を感じます。

 

お寺の仕事はどちらでも現在繁忙期でしょうね。

「だいじょうぶ~」の雰囲気が蔓延っていたころの法要の約束がそのまま生きているワケで、このままで行けば私もこれからどんどん外に出ることになります。

県のアナウンスに背くことになって後ろめたいのですが、私の方から「やめましょう・・・」とは言い出しにくい。

 

トーキョーの病院に勤める「女墓場」からその4000に関してメールがありました。

4000超えの数字は私どもの見る数字の大きさ凄さだけではなく実際彼女が体験している職場の窮状でした。

保育園のクラスターが原因で休園となるという事案をよく聞くようになりましたが切実なのは子供の預け場所が無いこと。

出勤不可が続出し、病院の患者介護の手の不足がいよいよ顕著になっているとのこと。

 

またアストラゼネカ製のワクチン接種した友人が過去に痛めた足(捻挫)の痛みが発現し「歩けなくなった」と。

まぁ極端な例だとは思いますがそちらの病院内スタッフでも100%接種済みではなくまたワクチンを2度打ってもコロナにかかった人もいると。

とにかくも病院の先生は今のところ「ファイザーがいい」とのお墨付き。

しかし病院本体はリークを気にして何事も表に出さないよう隠蔽気味だとのこと。

 

先般ファイザー製ワクチンは3回打てば効果が100倍・・・などというニュースがありましたが、そうなればますますファイザー製は日本には回ってこないでしょうね。本場アメリカの方が手一杯でしょう。

やはりワクチンが足りないことが致命的。

早く国内製を承認いただきたいものです。何をモタモタしているのか不思議すぎ。

 

さて、先般、伊賀名張からお水取りに使用する「松明講」なる名称を記しました。

「講」といえば当流で言えば「報恩講」ですが元は仏法を機縁とした人々の「寄り合い談合」のこと。

談合というと今は「ウラであれこれ相談して悪だくみ」するイメージがありますが、以前といえばただの「お話しあい」。

 

その「講」が各派生して仏教行事だけでなく組織の個々のまとまり、何かを目標にする団体のことをそのように呼ぶことがありました。

 

勿論この「松明講」は仏教を機縁とする「寄り合い」です。

毎年3月に行われている「松明調進」なる行事がありますが今年はコロナで中止になったそう。

歴史ある行事であっても人々の集まる「講」の中止例でした。

これから報恩講の声があがってくる時節、「外にでるな」の大騒ぎが収まってくれないとまた判断に頭を悩まします。

 

画像は東大寺二月堂。

①「朝参講」なる講の名がみえます。

表記は二月堂の掲示板「転迷開悟」。

島崎藤村「夜明け前」から抜粋。

 

「従来僧侶でさえあれば善男善女に随喜渇仰、一生食うに困らず、葬礼、法事、会式に専念して、作善の道を講ずるでもなく、転迷開悟を勧めるでもなく、真宗以外におおぴらで肉食妻帯する者はなかったが、だいこく、般若湯、天がい等の何をさす名か、知らない者はなかったのが一般のありさまであった。」

 

奈良の街中をまたほっつき歩きたい・・・