紅葉山やぐらは崩壊 コンクリート製で無粋 宝戒寺

昨日は大井川鉄道がまたも止まっていましたが(線路上の倒木)五月の大量降雨というのは本格的の梅雨から台風シーズンの降雨期が思いやられます。

地盤が「緩みっぱなし」で土砂崩れに倒木のリスクは上がるばかり。鉄道会社の経営体力も怪しくなりそうです。

何事も「緩み」があれば「脱線」し「落ちていく」というのは人の世界と同じですね。自然相手、こればっかりはどうにもなりませんが。

 

熊本など九州の「線状降水帯」による集中豪雨は毎度のこと、地震など災害の被害がその辺りに集中している感があります。

「弱り目に祟り目」とはよく言いますが気の毒な事です。

やはり娑婆世界は苦しい事ばかり。

また「良寛さんの災難」についてそれを言い放つことは憚られます。

 

そのように当地も比較的強い雨でしたが私どもは午前に榛原病院へ向かいました。

叔母の骨折から始まった再転倒による検診のお付き合いですが、まぁ午前中は潰れてしまいます。

あの待合地獄には毎度堪忍一つ。この先のこと考えると・・・

良かったのは叔母はこの頃「帰りたい」とは言わなくなったということ。

いよいよこれから池新田の家をどうしてやろうか進めることになります。

 

さすがに叔母は昼前にお腹が減ったようで「何か食べに行こう」などと。

まぁ論外の提案で私が「即却下」の口調で「ダメだろそれ」と言えばその横から奥方が「今はコロナだから、それが終わったら食べに行けるからね・・・」とうまい事宥めていました。

さすがです。

叔母はその言にコロっと騙されて検診後お迎えの車に大人しく(車椅子に載せられて)行きました。

痴呆が進んでいるとはいえ、「コロナ禍」の世の件理解しているよう。自身の口からですがハッキリ「あと5年は生きるから」と断言されてしまいました。

5年となると叔母は92~3歳、それまで「こっちがもたない・・・」と奥方と目を見合わせていました。

 

現状施設入所の外科系の診療通院に関しては「家族が付き添う」という特別ルールがありますが、通常では殆どの場合面会は不能となります。

尚、入院という診断が出たら施設は退所ということになりますのでギリギリの救済ルールです。病院と施設の行ったり来たりは其のたびに入所退所の書面を記さなければならないので面倒このうえありません。

そもそも施設には「退院したからスグ入所」というわけには行かないもの。「空きまち」になって一から並ばなくてはいけないかも知れません。

 

先般は盲腸で入院した政治家のぼんさんの病室にその奥方が見舞いに入れたというニュースがありましたが、やはりそれを聞いて「やはり特別な人なんだな・・・」と思いました。

また1960年代の名曲、CCRの「Fortunate Son」のイントロが頭の中を駆けて行きました。

 

私が先般救急搬送されて入院となった際、奥方は指定の入院用グッズ一式を病院に届けてくれましたが、それは1階カウンターから5階病棟のナースステーションに連絡を入れてもらい、看護師に品物一式を取りに来てもらうという方式でした。

何と言っても私の様子を見れないということは不安だったでしょうね。

帰宅してその週末の法事ピンチヒッターについて横浜の息子にスケジュールを打診したほどでした。

 

私の方といえば病室でケロっとしていましたので、実際に会話をしていればそのような心配はいらなかったわけです。

「Fortunate」な「特別な人」はわかりますがルールはしっかり守ってもらわなくてはね。

私は虫垂炎になったことはありませんが、その入院については病気や怪我のうちに入らないレベルであると認識していますが。

しかしまぁ、さぞかし重篤病苦だったのでしょう。

 

さて、昨日は腹切りやぐらについて記しましたが画像には紅葉山やぐらの名が見えました。

こちら一帯はかつての北条得宗家屋敷のあった場所で、北条一族滅亡のあと、その供養のために後醍醐天皇の命で足利尊氏が建てたと伝わる宝戒寺があってその近くに紅葉山やぐらがあります。

ただしこのやぐらは以前崩壊したそうで、現状修復のコンクリートでガッチリと覆われていますのでその雰囲気を味わうことはできません(個人的にはその中を覗けないところが口惜しい・・・)。

 

自然崩落ならば致し方ない部分ありますが、鎌倉にはその手のやぐらがここかしこにありますので放置していたらいずれなくなっていくかも知れません。

開発によるものがあればもっと見苦しいものがあります。

 

以前杉本寺について記しましたが、どこか一カ所に集めて「展示」するというやり方を模索するのでしたらそれもやはりダメでしょう。

 

非科学は嫌いですが、人は傲慢にそういう歴史風土を無視した開発やそれらを守ろうという意識を持たないことから何かいろいろなしっぺ返しを受けるのかも知れない・・・などとふと思ったのでした。