新コロになるもならぬも如来におまかせ そのときは

横浜の息子が子ネコを拾ったとのこと。

厳密に言えば息子の同居人の友が拾い上げて息子もその面倒に巻き込まれたというところなのでしょうが、今は息子もノリノリでその子の世話をしているようです。

 

私も奥方も子供の頃といえばネコを拾ってきては両親に却下拒絶されてきた経験を持ち、子供心にやるせなかった思いをしてきたのですが、息子がそんな話を持ってきたのは今回が初めて。

彼はもはや独立していますのでとやかく言うことはありませんが、ペット禁止の部屋のはず。

おそらく義母に擦り付けるのか微妙なところでしょう。

義母の方もまんざらではなさそうで取り合いになりそうな気配すらします。

 

金欠で苦しむ息子がネコを拾って既に2度も病院に連れて行きネコ用離乳食の選定にトイレの躾・・・よくやるものだと感心しています。色々な制約が発生してくる中それに振り回されることに満悦し、まるで日々の生活にも張りが出ているよう。

 

名前について聞かれ私の第一印象「おきく」を告げて「いいね」とのことでしたが一夜明けて「ねね」にしたとメールがありました。まぁご自由にです。

予防接種とか避妊手術やらで今後も出費はかさむはず。

大変です。一つの命を救ったという自負もあるようです。

 

予防接種といえば昨日のブログにてインフルのそれ、予約なしでスンナリ打てたという史蹟研究会の先輩方の件を記しました。

そこで私が昨日地元の医院に電話してみれば「既にいっぱいになって予約も打ち切った」とのことでした。

1週間のブランクを置いたことを後悔したのですが、もっとも年齢による優先順位がありますからその時私が行って「ハイどうぞ」というわけになったかは疑問ですね。

これでいよいよその接種が面倒になったということで今後どうなるかわかりませんが注意深く「感染」に配慮していかなくてはなりません。

 

さて、当流一大事の法要といえば報恩講です。

春の法要は何も考えずに中止にして、盂蘭盆会は分散型でなんとかお茶を濁してきました。そしてやはり報恩講に関しても短縮分散というカタチで執り行われることになりました。

勿論寺楽市等のイベントは中止です。

 

問題はそのあと大晦日の「除夕の鐘」です。

恒例となった拙寺の年末のイベントですが鐘楼は外部にあって閉鎖空間に人が籠ることはないということとディスタンスの確保ができていればまずは大丈夫と踏んだのでした。

一応、先般の檀家さんへの回文では「やります」と開催の旨通知していますが、最終決定は報恩講が終わった後に催す会合で判断することになっています。

 

そんな中、昨日のニュースで初詣の神社の方向性として、分散して集中しないようお願い・・・ということに加えて神社特有、社殿正面に掛かる鈴の鈴緒を撤去して鳴らせなくするなどの動きがあるとのこと。

 

その件、不特定多数の人たちに触れられることからの苦肉の策なのでしょうが、それは私どもの梵鐘でいえば「衝き紐」ということになりますね。

衝き紐を撤去するということは梵鐘を衝けなくすることに変わりありませんからその通りに進めば除夕鐘含め全国の除夜鐘も衝けなくなってしまいます。 

さぁ、どうするか・・・。

 

今後当地でも爆発的に感染者が増えて「それどころではない」という状況に陥ればそれはそれで(直前であっても)中止にすればいいのですが、現状「イケイケ Go To~」の風潮もまた蔓延っている中その手の「お楽しみ会」を寺として中断する必要があるのか・・・ということになります。

「遠慮することはない、やっちまぇ・・・」です。

よって感染対策に関しては一応は世間様と同等程度の事を行って「衝き紐」の件は各自の判断にお任せするというカタチにしようかと考えているのが現状。

 

マスクの装着とディスタンスはお願いするとしてテーブル上に

①アルコール消毒液(衝く前と衝いたあと)

②密着型ゴム手袋医療用

③簡易型料理用手袋

④軍手等

を設置し皆さんにそれを勝手に選択していただくというものです。

厳冬期ですので最初から手袋を着けている方もあるでしょうし素手以外はアルコール消毒について任意です。

手袋を外して一吹きしていただければ尚可ですが・・・。

 

時節がら致し方ないとはいえ、結界の如く(禁葷酒山門・・・)境内禁止事項を設けてしまったら門徒寺としての意味がなくなってしまいます。

門前で体温チェックもアルコールスプレーを持って待ち構えることもしたくありません。

よって人さまによってはリスキーを感じるかも知れませんね。

それはそれでOKOK。

 

極端な事を記せば感染症を患う方が鐘撞きに訪れたとして、たとえそれが新コロであったとしても「受け入れるべし」なのですね。

勿論他者への感染の恐れはできるだけ排除したいとは思いますが基本完璧はムリなことですしそれは望みません。

経費をかければそれに近づくことはできましょうが所詮新コロの方が一枚上手でしょう。

そもそもおカネをかけられないというのもこのイベントですが。

 

要は感染することはどちらでもありうるので(それは定業である・・・蓮如さん御文「疫癘」)拙寺のこのイベントで感染者が出たとしてもそれは致し方なし・・・というのがそのスタンスとなりましょう。

一応年末年始の国の指針が11月に出るようですからその内容を見て皆さんの意見を聞きながら判断したいと思います。

 

これも何度か記しています。良寛さん。

「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候 

      死ぬる時節には死ぬがよく候

         是はこれ災難をのがるゝ妙法にて候」

 

③は某大型商業施設にて。「お願い」こんなものでしょう。