春日大社「最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展」

連休週明けの火曜日になって政府は新型コロナウィルス対策として何か「斬新なこと」を発表するといいます。

 

まぁこれまでのパターンからして、それほどのことでもなく、これまでとさほど変わらない「手を洗い、不要不急の外出を控えて・・・」程度の事だと思いますが・・・危機感がまるでナイですからね。

その目玉はPCR検査までのくくりを取り払ってどちらの病院でもできるにしよう(保険適用)というものでしょうがそのシステムがスグに現場が対応できるものかが問題でしょうね。

それにしてもこのような緊急性あるテーマを抱えているにも関わらず大事な時間(3連休)を無駄にしているようにも思いました。

お休みはしっかりとらなくてはイケませんでしたか・・・。

 

もう取り返しがつかないレベルになっているような気がしないでもありません。ああおそろしや・・・

南アのサッカーチームも日本への「招待試合に行かない」とありましたね。

終わりの始まりだったりして。

何しろここ1、2週間が瀬戸際のようです。

 

さて先日「今がチャンス」と、京都・奈良の毎度のごった返しがガラガラになっている・・・件を記しました。

春日大社国宝殿の特別展「最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展」を覗きに・・・などとその機会を狙っていましたが「それなら・・・」と先週の奈良で降雪があったその翌日、その特別展へ向かいました。

途中山中そこここに残雪が見えましたが、路面は少々の凍結があるか・・・を思わす程度。しかし朝8時過ぎての氷点下というのには驚きましたね。奈良という地は「冷える」ことをあらためて知りました。

そういえば奈良といえば氷室発祥の地がありました。

 

その春日大社は、奈良観光名所の人気三本柱(東大寺・興福寺・春日大社)の一つで、これまでのそちらでの経験則から言って「吐き気をもよおすほどの雑踏」で近寄りがたい場所ですからね。

まぁ怖いもの見たさというのもありましたが・・・

 

すると今の奈良は以前の大渋滞もごった煮状態もなし。

うそのようです。

有難いといったら観光業に携わっている皆さんには申し訳ないのですがどう考えても今が狙い目ですね。

おカネもしっかり使いましたよ。

駐車場代に入館料・・・もろもろです。

 

その刀剣展はその企画ものとしてはこれまでなかったという「古伯耆」です。

当家にある備前長船や当地近隣の高天神、島田の刀工などの展示物は目にする機会はあってもこの「古伯耆」などはお目にかかったことがありません。ちなみに奥方にコレ何て読むんだ・・・と聞けば「知るか・・・」と。

関東生まれの人は結構読めないのですよね。

 

私は刀剣について詳しくありませんが、その人を殺傷する武器としての道具というよりも美術的遺物として拝見したかったのでした。皆さんもそうでしょうが。

そして何よりその古さ。

展示品は平安期の品物がまたぞろで、以外ですと鎌倉前期のものばかりです。

刀剣は鎌倉から室町に入ると(戦乱期)量産化されることになって質の低下も伴うことになりますね。

武家が台頭する、あるいはそれ以前の貴人の権威的象徴を兼ねていたその頃の刀剣には漂ってくる気品というものが感じられます。

 

この刀剣展開催の経緯は平成29年になって戦前に春日大社の宝庫天井裏で発見された錆びた太刀を研いだところそれが最古の伯耆刀だったことがわかったというところからといいます。

直刀から反りが入るようになる時期を含めて多くの刀たちが並べられていましたが、よくもまぁここまでその美しさを保ったまま残されたものかと感心させられます。

中には刃先が脆くなっていて展示を逆さまにしている太刀(太刀は下に向けて展示するのがオーソドックス)や鞘から抜けず、X線で透視した図もありました。

 

刀剣研ぎと神主の仕事をされている中村さんがよく仰っていましたが錆びて抜けなきゃ鞘を割るそう。しかしあのあたりの美術品となれば拵えも大事ですからね。

 

「太刀」という語を出しましたがその製造年代と拵えの姿で呼び方を変えますがそれはまずは「南北朝以前」というくくり。それ以後の60㎝以上のものを「刀」と呼ぶというのがだいたいの区分けですね。

あとそれらの体への装着の呼び名も太刀は「佩く」(腰に)で刀は「差す」(帯に)でした。

要は当家の長船(清光-永禄期)は「差す」ということになりますね。

 

しかしさらに驚いたのは刀剣展には比較的人が居たこと。

例の刀剣女子でしょうか。

刀剣でも深堀りした古伯耆にまで・・・

 

その古伯耆展の目玉は刀工「安綱」です。その子の真守(さねもり)の名も展示場にはありました。

⑥⑦(⑦はウィキより)は安綱の名物「童子切」。

国宝指定で最も名のあるものです。⑧⑨は「鬼切丸」。

酒呑童子(→老いの坂 酒呑童子首塚大明神)絵巻に登場します。

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    野村庄右衞門幸正 (水曜日, 26 2月 2020 19:59)

    古伯耆、こほうき…?

    ですか?

  • #2

    今井一光 (水曜日, 26 2月 2020 20:37)

    ありがとうございます。
    その通りです。