当尾を見渡す 岩船寺上露出自然石 貝吹岩

台風15号の千葉災難はここ連日の報道で露わになってきましたが、台風直後のあのゴルフ場ネット支柱倒壊のショッキングな画像を見てその保障問題について(興味本位で申し訳ありません)ブログにても記していました。

滅多にないようなドロドロの民事訴訟事案に発展するかも・・・と思ったのでしたが、やはりそのような感じが漂ってきました。

 

私は遅々として進まない復旧工事に「不審」を抱いていましたが、ここへきてゴルフ場側の弁護士が出てきました。

被災したお宅に1件1件電話連絡し「自然災害に付き責任ナシ よって保障なし」を伝えてきたそうです。

唖然だったのはその弁護士さんは「あなたたちが訴えても(そっちの弁護士負担が発生する等)無駄です」と付け加えたところ。

 

裁判はそもそもやってみなくちゃわからない。

そしてたとえ弁護士がいなくても訴える事はできますね。

なにより訴訟提起の有無は自由。

まるでその弁護士さんの弁「素人相手の脅し」のように聞こえてなりませんでした。

それともこの件裁判沙汰になったとしてその維持に自信がないからでしょうかね。

 

私のド素人考えで暴言記させていただければあの事案は十分に被災者に勝ち目があるように思います。

 

所詮裁判の判決は「人」の決める事であって裁判官は人それぞれ、意見は違い、その結果が180度違うことはあります。

ポイントは自然災害という点はあるにしろゴルフ場側の瑕疵の有無について証明できれば勝ち・・・。相手がお国となると最近は忖度がありますので考えモノですがコレは勝てそうな事案です。

手を挙げてくれる弁護士さんはいるでしょうね。

 

①ブログでも記した通り、一定以上の風力となった場合ネットを降ろすのがその業界の常識です。そのゴルフ場は「上部は降ろせても下部については降ろせない」作り(設定が古い)だったので「仕方ない」の主張がされています。

 

その件果たしてその昇降システムが正当であったかが問われるべきで「風害」防御の観点からその放置(全部降ろせない)が適切であったか論じられるはずです。追加工事をしてでも安全対策をすべきだったと反論しなくてはなりません。

その件周辺ゴルフ場の現況風対策についてデータを集めてそれらとの自然災害対策について比較しこのゴルフ場の無策怠慢放置を洗い出して指摘できればと思います。

 

②支柱の素材は鉄です。鉄そのものは経年、錆によって劣化することは常識。①で初期設定が「古い」を主張されるとすれば支柱の劣化についてはどうだったのか。経年劣化について把握しなくてはならないことで、その維持メンテナンスを怠っていることが証明できれば「瑕疵」と認められるでしょう。

 

そのためには現状支柱とそのベース接続部の劣化(錆びの侵食状況)とそれに対する管理者責任を問えればと思います。

特に専門家の意見が重要ですが当初の支柱設置工事や風耐力についても念入りに確認評価する必要があるでしょうね。

証拠として画像をたくさん残してください。

 

③あまりにも被害者が多くて「自然災害につき免責」という主張を頭ごなしにされるのは見ていて腹のムシの収まらない事案です。たとえ、そう先方が主張されるのであっても支柱とネットの撤去は率先して行うべきでしょう。

そこにあまりにも非常識な遅延を思いました。

 

そういった事象も裁判官の心証に関わりますので総合的に言って勝ち目はあると私は勝手ながらそう思いました。

特に大型重機の使用は「ゴルフ場再開に支障がある」とのことで使用できないというのは、相当無茶苦茶な言い分のように思えます(住宅地側に敷地確保ができないため)。

 

思うに、今回の無責任の件、ゴルフ場からすれば一か八かの賭けのような気がします。自然災害で一件落着するしか方法はないということでしょう。

おそらく会社を潰しても支払える額ではありませんのでその策を選択せざるを得なかったのかも。

 

傍観者のお気楽で記しますが、裁判判例として大いに興味があるところです。訴訟が始まったとして結論がでるまで長い道のりとなるでしょうが。

当事者の皆さんには本当に気の毒なことですが勝訴をゲットしてください。

また、社会が「そんなのでいいのか」と大きい声をあげていくことも肝要。裁判官の心も動かせます。

また記しますが行政ももう少し「指導しろよ」と思います。

あの無残の姿は世界に配信されて赤っ恥を晒しています。

 

さて、当尾岩船寺の門前には石風呂がありました(ブログ)。

もっとも「風呂」とは一見したところの現代風感覚で別に石を加工したこういったカタチを「舟」とか「石棺」などと言ったりしますね。

ブログでは「石風呂」とそのまま記していましたが(現地では鎌倉時代のものと添えられていました)、厳密には「鎌倉時代には使っていたかも知れない」ところでしょうね。そして何より「風呂」のイメージが違うかと。

水を溜めるための容器としての利用はあったものの、あそこにザブンと人が入ったり湯を張ったりはしていないと思います。

古墳を開ければあの手のモノは出てきますね。その転用というのも頷けるカタチです。

 

あちらは巨石を細工しての人工物ですが、この地のたくさんの露出した岩盤への摩崖仏も圧巻でした。

その岩船寺を囲い込むようにある尾根(御本陣山)をあがると自然石の一枚岩が露出している場所があります。

 

その名を貝吹石と言うようですがいつ頃からこの岩にその名があるのかはわかりません。

なるほど二枚貝の姿を言い表したのでしょうが、人々は古来から

古今東西問わず巨石に対し畏敬の念を抱いたものですね。

この場所は当尾を見渡すに一番高い場所といいます。

となると貝つながりで法螺貝を吹いて周辺寺院に何かを報せようとした場所だったのかも知れません。

 

木津川や生駒まで見えるそうですが、私にはよくわかりませんでした。