海から出てきた太子像 女性顔本尊 ? 吉崎願慶寺

昨日の私は午前中の法事でおしまい。

お斉はありませんでしたのでミドリ摘みの続きをしていると静波の檀家さんから梅の実の差し入れがありました。

当家の梅は大した成りではありませんが収穫はまだ先と思っていましたので「早い!!」と驚き。

天気がイイうちに・・・ということでしたが当家のものより大き目で奥方は「今年は梅ジュース」にすると言っています。

ちなみに昨年は梅酒を作っていましたが飲む者がいないため、まだ冷蔵庫にあるとのこと。ジュースなら私がいただきます。

 

暑い暑いといいながらも湿度が低いために堂内に限ってはいたって快適で参拝者への心配はいらなかったでしょう。

それにしても北海道で40℃に迫る気温(佐呂間町で39.5)のニュースに自然のなす不思議を思いました。海に面している(オホーツク海)ことが気候の安定に関わらないということでしょうか。

 

まぁここ遠州相良(太平洋)ではそちらより緯度が低いのですが、まずそのような寒暖計の数値は拝めないでしょうね。

北海道では亡くなった方もおられるようで言葉を謹むべきとは思いますが気持ち「1回くらいは・・・」とその温度を味わってみたいという気持ちもあります。

 

ただしお内陣での読経は汗だく・・・私は「扇風機が欲しかった」というのが本音でした。まさかそのようなものが必要になるなど思いもしませんでしたから。

 

腕の汗に衣の袖が気になって、つい袖まくりしたくなります。

腹からの発声による機会は阿弥陀さんが与えてくれた健康の術でもありますからね。

気合を入れて大切に厳修させていただいています。

 

さて、先日記した吉崎の願慶寺

そちらで目にするものどちらも興味津々。

ゆっくり住職をつかまえて話を聞く時間がありませんでしたのでかなりの消化不良。

住職による肉付き面披露の場、節段説教風の「演台」のバックの中央には阿弥陀さんの御軸がありました。

その阿弥陀さんの御顔をまじまじうかがえば、どうも女性的。

私は職業柄かなり阿弥陀さんの御軸を拝見する機会がありますが、このお顔は初めて。「所変われば」というものではありませんからね。

 

またこれもよくあるパターンで海中出現の仏が。

こちらは聖徳太子の像で、しっかりと出所と寄進人の名が記されていますのでその「海中出現」についてはまんざら、真正を疑うとろではないかも。

元禄四年に千石船船主釋了玄が寄進とありました。佐渡沖で拾われたようですね。

吉崎の入江は良好な海運基地としてあったことは一目で了解できますが、地元の船主がそれを寺に寄進したということですね。

真宗寺院に聖徳太子像はつきものですから。

 

そして、ご一緒した刀剣好きの増田氏が「これ何?」「見てイイ?」と手に取ったのが太子の脇に立てかけてあった長刀。

了解を得て鞘を抜くと刀身は錆だらけでしたが、かつて松平春嶽が寺に逗留した際、寺に寄贈したものといいます。

 

刀の手入れまで行き届かないのは・・・寺に武具はいらないというのが第一義でしょう。

そしてまたたくさんの面白そうな代物が山積している寺で修復が間に合わないのかも知れません。