「冬は怖い」の根拠 入浴時CPA(心肺停止)の件

昨日の本堂はこの秋初めて石油ストーブを1台稼働させました。私自身それほどとは思いませんでしたが先週の法事では「寒い」の声がありましたので念のためということで。

すると生まれたての赤ちゃんや子供たちが一処していましたのですこしでも暖かな場所を作っておいてよかったな・・・と。

 

体感温度に関して、人それぞれではありますが参列者は終始じっとしていますから寒く感じるでしょうし一方私の方はお腹から声を出しているためまったくもって寒さなど感じません。

そのギャップについて先回りして配慮していかないと「本堂苦痛」のイメージを増長させてしまいますね。

タダでさえ法事といものに関しては、「忍耐の時間」と解している方が多い様に感じますので。

 

また、私も各所で冬季「寒い」と思ったら危険・・・と体感不調の予兆についてその感覚に注意したいということ、特に室内温度

について家庭内各所ギャップ無く温めることが肝要・・・などと話していますので「寒い」などと訴えられる事は反省しなくてはなりません。

 

さて、「わが国における入浴中心肺停止状態(CPA)発生の実態」

     -47都道府県の救急搬送事例 9360 件の分析-

なるデータがありました。

東京都健康長寿医療センター研究所ほか多数の研究組織がまとめたもので救急隊が現場に行ったとき浴室で心肺停止状態(CPA)事例9360件についてのデータです。

 

拙ブログでも何度かそれに触れていますが当地相良においてもトイレや浴室で亡くなってしまう例はよく聞きます。

亡き父も浴室で倒れました(心筋梗塞)が幸いにも復活、しかしその後脳梗塞にて亡くなりましたが。

 

要は「冬場の家の中(風呂場・・・)ほど危ない」ということですがそれが「伝説」ではなくおそらく事実であるに思える数値が並んでいました。

 

「これは面白い」と思った点は都道府県中一番にその事案が発生しにくい地区が沖縄県であるのは当然といえば当然(冬場の家の中の温度が高い)ですが断トツ2位というのがなんと北海道という不思議。

そういえば北海道の暖房への考え方は(あまりに寒すぎるからか)部屋個別ではなく家の中全体だといいますね。よって家に居さえすれば「温かい」ということ。

温かい=安全です。そして当然に「寒い=危険」なのでした。

 

画像はその研究機関がまとめたPCA発生の月別グラフと発生時間帯。冬場の寒い頃の発生が手に取るようにわかります。

時間帯も「一杯やったあとの入浴時」ということでしょうか。

年齢別では65歳辺りから急上昇して70代後半から80代前半がピーク。

厳冬期は風呂場を温めておく等、ひと手間かけることが肝要ですが、酒を飲んだら風呂に入らないこと、外で飲酒する機会には自身の健康ケアは特別に考えないといけません。

 

それとともに世の中には冷たい風潮が流れ出していますのでそういうことに対しても、もしかして「自己責任」なんぞと揶揄する人がいるも知れません。くれぐれも自身大丈夫は禁物、冬のお気軽、ズボラ行動には注意です。

 

私はその語でもって人を非難することに首を傾げるようなりました。

まずは「人生自己の責任」で生かされているに決まっていることですのでそれを言われたとしたら「あんたはどうよ」ってところですね。

中には「秘書のせい、女房のせい」という御仁も見かけますし。