おかげさまで、台風13号は私の住まう相良への上陸は免れたよう。よって昨日は台風対策ナシのノー天気。
ズルいですね、これも今流行りの「自分さえ・・・」の一種なのでしょうが、台風も地震も日本はどちらの地が被害の的になるかはその時次第というか人知を超えていますからね。
少なからず、みなさん台風も地震も津波も「勘弁してくれ」の気持ちはあるでしょうよ。
こちらに来ないということはあちら様に・・・ということになりますが大きい意味では「みんな同じ」ですね。
奥方は昨日は東京に単身向かっていましたが、帰宅するやいなや「相良はなんでこんなに暑いのだ」・・・東京は秋の如くで涼しかったよう。関東地方は大雨の代わりに被害さえなければ待望の涼しさが味わえるということですね。「早く涼しくな~れ」と仰ってた通り、秋は台風とともにやってきます。
東海地区は39℃の予想が出ています。
様子を見ながら植木と雨戸の対策をすることにします。
先日は「髪繍」という人体の一部を刺繍仏等の素材にする特異な故人供養の形について記しましたが―施主の追善供養の意図は確信 !!―これは科学的検証ができる点が面白いですね。
今その追善供養のカタチと思しき遺物に今一つ科学的検証を行おうという動きがありますね。
というか以前からそのチャレンジと成果について耳にしていましたがそれが仏像胎内物の存在をCTスキャンで確認するというものです。
先日、要精密検査ということでCT画像診断を指示されていましたが榛原病院の待合でずっとその件を考えていました。
国立系の博物館などには技師を養成してそのCTでの非破壊検査システムを導入していると聞いていましたが、考えてみれば「仏像の胎内」も患者と同様に地元の病院で「診察」してもらうのが一番効率的であると思ったのでした。
つい拙寺の仏像を診てもらえるか(保険の適用外は承知しているが)聞いてみたくなってしまいました。
この手の話は実現可能であるとは思うものの、現場技師に伺いを立てても致し方ないというところでその件、口に出すのは控えましたが。
CT画像での結果診断は専門知識のある方によらなければなりませんが、何よりも①仏像製造方法が推測でき②胎内物の存在が確認できるというメリットがありますね。
新しい手法として地元伝来の仏像を片っ端からCTスキャンしてデータを集めて他所との比較検討を行っていけばそれこそ一つの学問となるでしょう。
今度、(病院のCTの使用について)知り合いの市議会議員さんに提唱してみることにします。
製造方法の判明もそうですが、胎内物に関しては即座に取り出すということは不可能にしろなにしろ「夢」が広がりますね。
拙寺には三体の木仏尊像がありますが、特に1番に「診察」「していただきたいのが「海の如来様」(伝承と画像はこちら)です。
先代の父が何をとち狂ったか平成元年に京都の仏具屋にて金箔を貼りなおしたという経緯がある代物ですが、先々代の祖父はこれを東京のどちらか知りませんが専門家に鑑定してもらったそうでその際「快慶」作の示唆をいただいてそれを吹聴していたことを覚えています。
興味と言うものは絶えないもので私もそれにならって今風の検証をしてみたいと思ったのでした。中には仏像=仏の姿という考えから検証不要という意見もあるでしょうが、それは人(管理者)それぞれではあります。
仏内納入品の有無については様々で小仏像、五輪塔、心月輪、宝篋印陀羅尼経に何より仏像建造の趣旨が記しされた造像願文など願主由来の品々が詰まっているというのが倣いのよう。
中身は保存状態は勿論申し分なくまるでタイムカプセルの如くですね。
④⑤⑥は東大寺の釈迦如来。それら納入品が実際に出されていますが、仏像底部には銘文が記されていて、仏像詳細情報が得られています。
嘉禄元年(1225)海住山寺(京都木津川)において願主覚澄が母の極楽浄土を願って仏師善円を作者とし高山寺の明恵が開眼供養の導師をつとめたことが記されています。
これだけの情報量が詰まっていることは稀なのでしょうが、それを想像するだけでもわくわくさせられます。
①②③は奈良法華寺の「文殊菩薩坐像」。それがこの如くと判明したのは今年になってからのようですが胎内納入品の数が180点あったとは驚きです。
丁度目の後ろ側に見えるのが舎利容器。
5月の寺の遠足で法華寺そのものにも行きたくなるほどでしたが奈良国立の仏像館の最後のブースに特別展示としてその画像が紹介されていました。
中にたくさん入っていることがわかったとして、それはそれは嬉しい事ですが、今度はそれをこの目で見てみたいという欲望が・・・
その前に私の体内のCTの結果に何かあったとしてそれは少しも嬉しくない。結果判断は10日です。
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