それでも忘れるのが人間 得意の時 成瀬大域出生地

午前3時のキックオフという予選1、2戦の好カードの視聴欲求から(さすがに多くは選別し諦めた事も多かったですが)翌日1日中ぼ~っとしている日々が続きました。

予選の第3戦は午後11時のキックオフでその夜更かし度に関しては助かります。

しかし第3戦は強烈な「サドンデス」に近い緊迫した試合になるため戦略が立て切らないようリーグ2試合は同時刻開催ということになります。

 

この「サドンデス」なる語は以前のサッカー用語(勿論他のスポーツにもアリ)として私などは頭の中にありましたが、サッカー世界では現在は完全な死語になっているよう。

要は「悪い言葉」(突然死)であるがために使用しないということですが、延長戦ルールの1つで以前は大抵その「サドンデス」方式でした。「延長Vゴール」という名称と改められたのでした。

途中キラキラネームの「ゴールデンゴール」なる名称も記憶にありますが、現在は延長前半・後半と「時間内」のプレーで得点数を競うようになっています。

そのルールはどちらか1方が得点した段階で試合終了、勝負アリというもの。敗者は反撃の機会は許されず「突然の死」を迎えるというワケでした。

 

勝ち上がりか敗戦退場(決勝トーナメント)かに繋がる試合が予選リーグ第3戦に多く組まれているのですが、韓国―ドイツ戦は圧巻でした。

私は世界中のサッカー好きの人々の予想としてこの試合に関しては「勝負にならない」「大人と子供」「高貴と貧者」(失礼!!)「100%ガチでドイツ」というのが当たり前の事前予想であって尚、ドイツの決勝リーグ出場は私と「奥の墓道氏」との鰻重バクチのレートであれば「鰻重100杯」といっても大丈夫、大船に載った気風の消化試合(賭けにならない!!)

今大会の優勝候補の筆頭、あのブラジルをも上回るほどのガチガチに固いと思われた試合でした。

 

私はドイツが1、2点取ったら「早いとこ寝よう」と思って眺めていましたが、終盤のアレでしたからね。

あまりに感動して既に布団の中で高いびきの奥方を叩き起こしていました。

 

「奥の墓道氏」の見立てを記せばドイツのサッカーは「先生」の如く、紳士然としてフェア、堅実で姑息とかガツガツ感はナシ。イエローカードも少なかったような。

「いつかは点が入るので我慢して攻め続けよう」の忍耐のゲルマン魂。自信と技術で相手を上回りシュート数も申し分ないくらい打っているではないか・・・という信念でただただ攻め続けていました。

ところがその忍耐はいつしか疑問と焦りに変わり、攻め疲れた上に時折逆襲される韓国のカウンターで疲労が重なってついに失点し敗戦を迎えたのでした。

 

絶対の歯車は噛み合わなくなることもあれば時に逆回転するほどに乱れることがあるということをまざまざと知りました。

これほどの「ジャイアントキリング」はいまだかつて見たことがありませんでしたのでまさに価値ある夜更かしでした。

誰がドイツのリーグびりケツを予想できたでしょう。

 

アジアのサッカー、捨てたものではありませんでした。

惜しかったのはやはりそれでも韓国は予選敗退したこと。

どんなにイイ試合をしても予選で退いてしまうことは残念なことです。

ベスト16に残って「4試合目」ができるかできないかがW杯歴戦を重ねたチームのテーマですね。

 

さて、ジャイアントキリング(番狂わせ)の「そんなはずではなかった」を提供する「勝って当たり前」がいわゆる「得意の時」。「当然の大丈夫」を言いますね。

以前ブログでは「敗時多因得意時」について記していますが、その件今度の盂蘭盆会法要の法話に取り入れることにしました。

 

サッカーに限らず「当然の大丈夫の慢心」はいつでもどこでも晒しているのが人間ですからね。

 

画像は日坂の成瀬大域の生家、現「三河屋」屋号の看板が立っています。彼の記した成瀬暁心翁之碑が近隣の法讃寺本堂前にありますのでそちらの銘文にも触れる予定です。

 

それにしても日本―ポーランド戦には呆れ果てました。

「0対1の敗け狙い」でパス回しの時間稼ぎとは唖然です。

韓国―ドイツ戦の戦い方と雲泥の差。世界の笑いものになるかも知れません。お見苦しいサッカーを世界に晒しました。

一言で監督の先発6人交代の失敗でしょう、1位通過こそのトーナメントのチャンスが転がっていましたので。

終わってみれば下馬評通り、コロンビアの1位通過でした。

 

そもそも2位での通過狙いでしたから、4試合目ができることは上出来と言えば上出来かもしれません。ひとえにコロンビア様様で「それがサッカー」「勝負の世界」という言い換えもありましょうが日本チームの力ではなかったような気がしてなりません。

イギリスから欧州のスポーツ紙から痛烈な皮肉があるでしょうね。どちらにせよ嬉しくない鰻重でした。