近江犬上郡甲良庄の自慢 作事方大棟梁甲良宗広 

ゲーム関係機器・ソフト製作会社の大繁盛の経済活動の中「ネトゲ廃人」なる語を生むなど社会にとっておそらく害悪であるかの如く思えてならなかったゲームの世界ですが、このほどWHO(世界保健機構)は「ゲーム依存」をハッキリと「ビョーキ」であると認定するとのこと。

 

その疾病の症状とは「持続または反復するゲーム行動」であるとのことですがやはりギャンブル依存症の方もその「持続・反復」が伴いますので、まあそれが病気の症状であることは分ります。

「持続・反復」は何事も健康と学習向上心以外の分野でのめり込めば身の破滅に繋がる事は間違いないところですね。

「酒・バクチ・薬物・(男の場合)」はよく言われるところ。

 

まぁ一言で自己のコントロール次第ではありますが、そもそも人を制御不能に陥らせてしまうアイテム(因)はやはり石川五右衛門の「浜の真砂」の如くになくなることはありませんし、人の心というものはいかにも弱い。それをあらためて感じさせられます。

 

ちなみに「持続・反復」する症状とは

 

★ゲームをする衝動が止められない

★ゲームを最優先する

問題が起きてもゲームを続ける

★個人や家族、社会、学習、仕事などに重大な問題が生じる

 

「ゲーム」のところを他のアイテムに置き換えればすべてその通りですね。

 

幼少期の病気の進行は特に早いそうです。

よくお母さんが家事に集中するために幼児にスマホをいじらせることを聞きますが、その習慣はあまりにもリスキー。

自分の子を「ネトゲ廃人」にする因を親が与えて自らの首を絞めているという構図です。

また、それを注意する親に逆ギレして重大な犯罪に発展することなどはよく耳にします。それも身の破滅。

私などもスマホいじりする息子の姿は見ていて腹が立ってくるものです(私自身もスマホを離せないという大矛盾)。

先般も先輩の前でスマホいじりをしてブン殴られるという例もありましたし、子供など未熟な者に持たせるとロクな事はありません。

 

さて、昨日「芸は身を助く」で記した丹羽長重でしたがその父の丹羽長秀(米五郎左)はその「米」の如く「何においても欠く事のできない人」と織田信長に重用された人物ですが、安土城普請奉行を務めるなど築城土木建築にはやはりそのセンスを光らせかつ織田家中で認められた人でした。

その丹羽長秀の配下に組み入れられたのが大工の甲良光弘。

甲良家は寺院建築工匠の系でその光弘の孫の宗広は京都にいて宮家から秀吉の伏見城そして江戸に至り「作事方大棟梁」として各寺院建設に手腕を発揮しています。

その幕府棟梁職は明治まで甲良家が代々世襲したといいますので当時は「甲良」といえば名大工の名称だったのでしょうね。

 

現在甲良町役場前の交差点に甲良宗広の銅像があります(場所はこちら)。青龍山(敏満寺 こちら)のごく近くになります。

工匠技術とその伝承は「持続・反復」の修練が不可欠なものではありました。